- 2019年5月16日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ロシア連邦
- トピック:
好ましくない組織に関わったとして罪に問われていた独立系メディア「フリーメディア」の裁判で、北コーカサス・クラスノダールの裁判所は5月13日、無罪を言い渡した。
フリーメディアは、活動を禁止されている団体「開かれたロシア」のロゴをほんの一瞬、インターネット上の動画に使ったにすぎなかった。フリーメディアの編集長ウラジスラフ・ヤニュシキンさんも同容疑に問われていた。
裁判所は、行政訴訟を提起することのできる法定期間が終了したという手続き上の理由で検察の主張を却下した。
メディアが、行政犯罪法20条33項(好ましくない組織に関わる活動)違反で摘発されたのは、今回が初めてだ。当局が報道機関に対する監視を強めていることを如実に物語るものだ。
フリーメディアの今回の行為は、そもそも何の処罰の対象になるものでもない。
ロシアでは、今や「開かれたロシア」など、特定の団体の名前を口にするだけで摘発されるなど、その弾圧ぶりはあきれるばかりである。
ロシア当局は、表現、結社の自由、報道の自由の権利を尊重し、人権擁護活動家、活動家、政府批判者と目される人びとへの弾圧をやめるべきである。
背景情報
「開かれたロシア」は、民主と人権を提唱する団体で、2017年、「好ましくない組織」法にもとづき活動禁止を命じられた。
「好ましくない組織」法が2017年5月に施行された後、15の外国団体がブラックリストに載った。そのうちの2団体、英国の「開かれたロシア」と「開かれたロシア市民運動」が活動を禁止されたことで、同じ名前のロシアの活動団体のメンバーも弾圧を受けた。
アムネスティ国際ニュース
2019年5月13日
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