- 2019年10月17日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:シリア
- トピック:変革を求める中東・北アフリカ
トルコ軍は、シリア北東部のクルド人勢力をトルコ国境から引き離すため、シリア北東部への侵攻を開始した。
トルコの政府報道官の10月9日の発表では、米国が、今回の攻撃に同意したという。トルコは、国境から32キロまでのシリア領土を確保し、その一帯にトルコで暮らすシリア難民を移したい考えだ。
すべての紛争当事者は、国際人道法を順守し、民間人、民間施設への攻撃、無差別攻撃、本来の目的を逸脱した過剰な攻撃をしてはならない。
シリアでは、多数の市民が繰り返し攻撃にさらされ、避難を余儀なくさせられ、安全・安心とは程遠い生活を強いられてきたが、北東部でも同様だった。
国際人道法の下、トルコには、シリアの民間人を攻撃から守り、適宜、人道的支援を受けられるようにする義務がある。また、紛争地から避難する市民には、安全な通行を保障しなければならない。
トルコとクルド人勢力は両者とも、無差別に攻撃し、多数の犠牲者を出してきた過去がある。シリアでの人道危機を再び引き起こさないために、国際社会は、トルコ軍やクルド人勢力など紛争当事者に、国際人権法を遵守させる方策を講じなければならない。
背景情報
国連は現在、170万人が住むシリア北東部に70万人分の支援物資を配給している。
昨年、アレッポ北部のアフリンとアザズの町では、トルコ軍とその同盟武装勢力、クルド勢力の三者による無差別攻撃で、市民数十人が犠牲になった。
アムネスティ国際ニュース
2019年10月9日
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