ロシア連邦:クリミアの人権擁護で長期刑

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2019年11月19日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ロシア連邦
トピック:

ロシアの軍事裁判所は11月12日、でっち上げのテロ罪に問われているクリミアの人権擁護活動家、エミール=ウセイン・ククさんら6人に対し、7年から19年までの実刑判決を言い渡した。

2016年2月、ククさんたちは、イスラム運動団体、ヒズブ・ダフリールに所属しているとして拘束された。同団体はウクライナで認められているが、ロシアではテロ組織とみなされ取り締まりの対象である。

6人の逮捕以来、当局の対応は、終始、不当なものであった。テロ容疑は嘘で塗り固められ、裁判はクリミアではなくロシアで行われ、民間人にも関わらず軍事法廷で裁かれた。

ククさんたちは、クリミアの人たちの権利を訴えてきただけである。それだけで、「テロ活動を計画し、暴力的手段で権力を奪おうとした」などと、根も葉も無い容疑をでっち上げられ、あまりにも重い刑を下された。ロシア当局の非情さを象徴する一例である。

ククさんたちは、クリミア・タタール人の権利を主張しただけである。判決内容は、占領側の権力による抑圧そのものである。

ロシア当局は、直ちに不当な判決を破棄し、6人を釈放するべきである。

背景情報

クリミア・タタール人のエミール=ウセイン・ククさんは、クリミア・タタール人社会ではよく知られる人権活動家だ。クリミアがロシアに併合された2014年からは、クリミア半島での人権侵害を監視・調査する団体、クリミア人権保護グループに参加して、クリミア・タタール人に対する脅迫や抑圧の事実を掴み、公表してきた。

アムネスティ国際ニュース
2019年11月12日

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