- 2019年11月29日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:フランス
- トピック:難民と移民
フランス・グルノーブルの裁判所は、難民を支援して有罪判決を受けていた山岳ガイド、ピエール・マンベールさんの控訴審で、無罪の判決を言い渡した。
マンベールさんは、アルプス山中で難民に熱いお茶と温かい衣服を提供して、不法入国ほう助などの罪に問われ、一審では執行猶予3カ月の有罪判決を受けていた。
難民を支援したことで多くの人びとが、当局から嫌がらせ、脅しを受けたり逮捕・起訴されたりしている。マンベールさんもその一人だが、幸いにして無罪となった。
法廷が今回、こうした法律の乱用を明確に指摘して無罪判決を出したことは、画期的であり、支援活動をする人びとへの大きな励みでもある。判決は、良識の勝利であり、何の罪も犯していない善人の勝利でもある。
この判決が出されたからには、フランスとイタリアの国境で、支え合いの精神で行動して犯罪者扱いされている他の人たちも、処罰ではなく賞賛の対象となることを望みたい。
背景情報
米国では同様の罪に問われていたアリゾナ州の人道支援ボランティア、スコット・ウオレンさんが、先日、無罪判決を受けた。
アムネスティ国際ニュース
2019年11月21日
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