- 2020年2月21日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:パキスタン
- トピック:死刑廃止
(C) Amnesty International
パキスタンの国民議会(下院)は、子どもの性的虐待あるいは殺害で有罪判決を受けた場合、公開の場で絞首刑にすると定める決議を採択した。
児童の虐待も殺害も、極めて卑劣ではあるが、死刑は、犯罪抑止に対する解決策にはならない。さらに、公開絞首刑は、過度に残虐であり、権利を尊重する社会には決して馴染むものではない。
国がやるべきことは、子どもたちを保護するための政策と行政の実現である。実効性ある対応により、保護を必要とする子どもたちの一刻も早い救出が、求められている。
また、性的虐待を法律で禁止し、その違反者には、公正な裁判により処罰することも必要だ。
ただし、公開か非公開かを問わず、死刑は、公正な裁きにはならない。死刑は、特段の犯罪抑止力になるという証拠もない。
もし、人の命が最も価値あるものならば、命を奪うことは、最も下劣な行為である。また、死刑に処することは、暴力の連鎖を繰り返すことでもある。
アムネスティは、犯罪の種類や状況、有罪・無罪、執行方法にかかわりなく、いかなる場合も死刑に反対する。
背景情報
議会担当大臣が提出した本決議案は、過半数の賛成を得て採択されたが、人権大臣と科学技術大臣らは、反対票を投じた。
アムネスティ国際ニュース
2020年2月7日
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