- 2025年6月26日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:パキスタン
- トピック:
パキスタン北部のカイバル・パクトゥンクワ州で6月20日にドローン攻撃があり、5人が負傷、子どもが1人死亡した。同州ではドローン攻撃が繰り返されており、今年に入って、少なくとも17人(うち5人は子ども)が死亡している。
今年3月以降、攻撃は激しさを増し、うち4件で、民間人の死傷者が出ている。3月29日の攻撃では少なくとも11人が死亡、5月19日には4人の子どもが死亡し、5人が負傷した。パキスタン当局は関与を否定し、攻撃を行ったのは、パキスタン・タリバン運動(TTP)だと非難している。5月28日にもバレーボールの試合が攻撃され、子ども7人を含む22人が負傷した。また、昨年9月にはドローン攻撃で1人が死亡し、3人が負傷した。
カイバル・パハトゥンクワ州でドローン攻撃の件数が増加する中、パキスタン当局は、市民の生命と財産を保護するための措置を講じていない。民間人の違法な殺害を目的としたドローンの使用は、国際法違反だ。住宅やバレーボールの試合が襲われており、民間人の命を歯牙にもかけていないことの表れだ。
ドローン攻撃は、パキスタンで「テロ対策」の一環として長年行われてきた。パキスタン当局は今回の一連の攻撃の責任を繰り返し否定しているが、攻撃に関する透明性の高い効果的な独立調査を迅速に実施し、責任者を公正な裁判を通じて法の下で裁く義務がある。パキスタン当局に直接責任があると判明した場合、または当局が予見可能な脅威から民間人を保護しなかった場合、国は攻撃の被害者とその家族に、補償を含む適切な救済措置が提供しなければならない。
アムネスティ国際ニュース
2025年6月24日
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