モザンビーク:軍の兵士が女性を惨殺

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2020年9月24日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:モザンビーク
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モザンビーク北部カーボ・デルガド州モシンボア・ダ・プライアで、女性が国防軍の兵士とみられる男たちに殺害された。その様子を撮った動画が、ソーシャルメディアで拡散した。

女性は、何も身につけておらず無抵抗だった。当局は、この残虐な殺人事件の公正な捜査を直ちに開始すべきだ。

同国では、軍兵士によるおぞましい殺人が、後を絶たない。アムネスティの調査で、武装勢力を掃討するという名目で、軍による市民の殺害などの人権侵害や国際法違反の犯罪が、繰り返し行われてきたことがわかっている。

当局は、軍兵士による犯罪に捜査のメスを入れ、被疑者を軍ではなく一般の裁判所で裁かなければならない。

女性に発砲36回

アムネスティが動画を分析したところ、事件は、カーボ・デルガド州モシンボア・ダ・プライアにある町の国道で起こった。

一人の女性が、国道を北方向に走っていたところ、後ろから近づいてきた国防軍の軍服を身につけた男たちに木の棒で殴られ、その後、銃で撃たれた。発砲した男は4人、銃はカラシニコフやPK機関銃、発砲回数は36回だった。裸の遺体は、路上に放置された。

動画の中で、男たちはポルトガル語を話し、「あいつは、アル・シャバブだ」と叫び、殺害後「俺たちは、アル・シャバブを殺した」と言い放った。「アル・シャバブ」とは、過去3年近く地元の治安を脅かしてきたとされる武装集団だ。

軍当局筋は、アムネスティに「女性は兵士に呪文をかけ、反乱者の隠れ場所への案内を拒否した」と奇怪な弁明をした。

動画が撮影されたとみられる9月7日は、国防軍が武装勢力の掃討作戦を実施した日で、軍の兵士が事件のあった町にいたとしてもおかしくない。

撮影された動画は、9月7に携帯電話で仲間内で共有され、9月14日にソーシャルメディアでも見られるようになった。

アムネスティ国際ニュース
2020年9月15日

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