- 2022年4月11日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ロシア連邦
- トピック:
ロシアは4月8日、法律違反が明らかになったとして、アムネスティ・インターナショナルなどの国際団体の登録を取り消すと発表した。事実上の閉鎖措置になる。
ロシア当局によるこの懲罰的措置は、なにも今に始まったことではない。国内の人権を擁護し、真実を明らかにする国際団体や個人に対して、ロシア当局はこれまでも数々の報復措置を取ってきた。
多数の活動家や反体制派が、殺害、投獄、追放の対象になってきたし、独立系メディアが誹謗中傷を受け、自己検閲や閉鎖を余儀なくされた。また市民団体は、違法団体として活動停止や解散に追い込まれた。
この国で政府の標的になるということは、何か正しいことをしている証だ。
事務所を閉鎖すれば、アムネスティは人権侵害の調査・記録・公表をやめざるをえなくなる———もし、ロシア当局がそう考えているのであれば、大変な誤りだ。
ロシアの人びとが、差別されることなく人権を享受することができるよう、これからもアムネスティは、当局の圧力にひるむことなく活動を続ける。そして、ロシアの言語道断の人権侵害を国内外に明らかにする取り組みを一層、強化していく。
アムネスティは、人権を守るために立ち上がり拘束されている「良心の囚人」たちの釈放を求める闘いも続けていく。また、これからも政府の介入を排除し事実報道に徹する独立系報道活動を擁護していく。ロシア、ウクライナ、シリアほか国を問わず、重大な人権侵害に関与した人物が、法の裁きを免れることがないよう、引き続き妥協なき取り組みを続けたい。
要するに、アムネスティは決してあきらめないということである。
背景情報
ロシア法務省に登録を抹消された団体には、アムネスティのほか、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、カーネギー国際平和基金、フリードリヒ・ナウマン自由財団、フリードリヒ・エーベルト財団などがある。
また今回の閉鎖より前、3月11日に、アムネスティのロシア語ウェブサイトがメディア規制当局にブロックされ、アクセスができなくなった。
アムネスティ国際ニュース
2022年4月8日
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