インド:ムスリムらの家屋取り崩し 即時停止を

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2022年4月18日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:インド
トピック:

4月上旬、ヒンドゥー教の祭り「ラーマナバミ」の最中、対立する住民間での衝突があり、その後、当局は主にムスリムの店舗や家屋を取り崩した。

インド中部マディヤプラデシュ州のカルゴーン地区で4月2日から始まったラーマナバミの最中、モスク近くでイスラム教徒を挑発するスローガンが掲げられたことから、対立する住民間での衝突が起こった。

宗教祭が終わった翌日4月11日には、当局は、同地区に夜間外出禁止令を発令した。この数日、インドは、イスラム教徒への襲撃やヘイトスピーチなどが多発し、極めて不穏な事態に陥っていた。

そんな最中、当局は、暴動に関わったと疑われる人たちの店舗や家屋を法的手続きや事前通告もなく取り崩し、法の支配を大きく揺るがしている。

解体された家屋の大半は、イスラム教徒の所有物だった。懲罰的な家屋の取り崩しは、国際人権法違反の集団的懲罰にあたるおそれがある。

当局は、公正で透明性ある捜査を早急に行い、暴力や破壊行為をあおった人物を特定し、公正な裁判にかけなければならない。また、政府は、被害者にしっかりした救済策を提供する必要がある。さらに、社会的少数者を含めたすべての人びとの権利を保護する義務がある。

背景情報

マディヤプラデシュ州のシヴラージシンチョウハン州首相は、「暴徒らを特定した。逮捕した上で、損害は容疑者の私有財産から回収する」とメディアに語った。

それから24時間も経たないうちに、地元当局は、騒動に関与したという人物の家屋を取り壊した。その大半は貧しいイスラム教徒だった。

アムネスティ国際ニュース
2022年4月14日

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