- 2022年5月26日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:インド
- トピック:
インド最高裁は、政府に対し扇動法の運用を一旦停止し、すべての審理中の裁判、上訴、裁判手続きの保留を命じた。アムネスティは、最高裁が制定から152年経った扇動法の適用を停止して同法の見直しを指示したことを歓迎したい。
あまりに長い間、当局は扇動法を悪用して表現の自由の権利を行使する人権擁護活動家、ジャーナリスト、学生、映画製作者、歌手、俳優、作家などに圧力、脅迫、迫害を加えてきた。歴代政府は、政治的な弾圧の道具として扇動法を利用してきたのだ。
扇動法の停止命令は、表現の自由の権利を保護し推進する上での第一歩だ。扇動法が使われ続ける限り、弾圧に抗議する人たちが処罰される事態はなくならない。
政府は直ちにこの悪法を廃止し、国際人権義務に従うべきだ。
背景情報
5月11日、最高裁は中央政府と州政府に対し、刑法第124A項を停止する命令を出した。この条項は、政府に対する嫌悪や軽視、あるいは不満を引き起こすあらゆる行為や試みを扇動罪と定めている。
最高裁の過去の判例では、発言が暴力や混乱を引き起こしたときに限り扇動罪が適用されるとしている。
報道によると、2010年以降、800件以上で13,000人が扇動罪で起訴されている。
アムネスティ国際ニュース
2022年5月11日
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