ウクライナ:ロシアのエネルギーインフラ攻撃 極寒での過酷な状況

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2026年2月14日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ウクライナ
トピック:地域紛争

アムネスティは、ウクライナで暖房・電気・水道のない極寒の冬を耐え忍ぶ人びとたちの新たな証言を得て、ロシアによるエネルギーシステムへの組織的な攻撃がもたらした壊滅的な影響を明らかにした。

全国数十人の証言に基づく調査報告書は、ロシアによる大規模で継続的な攻撃が市民生活に不可欠なサービスに広範な混乱を今にわたるまで引き起こし、市民を苦しめている実態を伝えている。聞き取りの時点で多くの人が、ロシアによる全面侵攻開始後で最も厳しい寒さの中、電力供給が途切れ途切れ、あるいはまったく供給されずに、暖房のない状態で数週間耐え抜いていた。

ロシアはウクライナに対する侵略戦争を遂行しているだけでなく、民間人全体を標的に極度な残虐を加えている。重要エネルギーインフラへの攻撃の規模と激しさは、こうした攻撃が市民に絶望を抱かせ、士気をくじく戦略であることを明確に示す。

長い凍てつく冬と毎夜の空襲の中、電気も水道も暖房もない状態で生き延びようとする体験は、ニュースの見出しでは伝えきれない。今日、私たちがこうした現実を伝える間も、ロシアの執拗な攻撃は続き、ウクライナの人道状況はますます壊滅的になっている。

ウクライナ侵攻開始以来、ロシアは戦争における民間人保護を含む国際法を露骨に無視してきた。残虐な犯罪の責任を負う者は、こうした犯罪に時効がないことを知るべきだ。ウクライナ内外の人びとは真実と正義、賠償を断固として追求し続けるだろう。アムネスティは彼らを支援する。

昨年10月以降、ロシアはウクライナに対し数百回に及ぶ激しい長距離空爆を行ってきた。今年1月には毎日のように、そしてしばしば夜間に、エネルギーインフラ全体を標的にした。その結果、ウクライナはエネルギー生産能力の半分以上を失い、緊急停電は国内の80%に及んでいる。気温がマイナス15℃を下回る冬での事態だ。

聞き取りをした人たちやアムネスティの現地スタッフは、凍てつくアパート、凍結・破裂した配管、停止したエレベーター、電池切れの携帯電話、通信網の混乱を証言している。ある人は「今や我々は過酷な生存モードにある」と語った。

多くの住民は、レンガや湯たんぽを温めるのに、キャンプ用コンロや灯油コンロに頼っている。中には寝室にテントを張り、その中でろうそくを灯して寒さをしのぐなど、危険な対処法をとる人びともいる。

キエフ在住のある年金生活者は停電時の様子をこう語る。「灯油コンロでカップの水を温め、2本のボトルに注ぐ。片方は足元に置き、もう片方は凍らないよう手に握る。そして皆、服を着たまま眠る。持てる限りの衣類を羽織り、羽毛布団の下に潜り込む」。

高齢者や障害者を含む多くの人が、孤立した状態でアパートに閉じ込められ、連絡手段もなく暮らしている。調査で記録した事例よりもはるかに深刻な状況にある可能性が高く、この冬を生き延びて自らの体験を語ることもできないかもしれない。

アムネスティは、2022年2月24日にロシアによる全面侵攻が開始されて以来、ウクライナにおける国際人権法および国際人道法の大規模な違反行為を記録してきた。これには戦争犯罪および人道に対する罪も含まれる。ロシアによる全面侵攻は国際法上の犯罪である侵略行為に該当する。無差別兵器の継続的使用や民間人を意図的に標的にするなど、ロシアの戦略・戦術は広範な人的被害をもたらし、子ども高齢者を含むウクライナの最も脆弱な人々へ深刻な影響を与えている。国内全域にわたるロシアの空爆の規模とパターンは、同国がウクライナのエネルギーインフラ破壊を意図していることを明確に示している。

アムネスティ国際ニュース
2026年2月10日

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