女性の権利 - 紛争と女性

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武力紛争下では、性別を問わず多くの命が奪われます。しかし、とりわけ女性と少女は、組織的な強かん、性的虐待、四肢切断などの暴力にさらされています。その加害者は、政府軍、反政府武装勢力を問いません。

紛争下での女性への暴力は、女性から人間性を奪い、あるいは敵対する集団への見せしめとして、しばしば戦争の武器として利用されます。例えば1975年から1999年までインドネシアの占領下にあった東ティモールでは、インドネシア軍のパーティで東ティモールの女性たちが「慰みもの」とされ、独立派武装勢力の妻たちが性奴隷にされていました。

また、1970年代と1980年代のグアテマラの内戦中、マヤ族住民の大虐殺に先立って、女性と少女に対する強かんが行われていたことが明らかになりました。

最近の紛争でも、まったく同じ状況が続いています。スーダンのダルフールでは、数万という女性や少女が性的暴力を受けていますが、誰一人としてその罪で裁かれていません。コートジボアールの最近の紛争でも、多くの女性が集団に強かんされ、あるいは誘拐されて兵士の性奴隷として扱われています。こういう場合、敵対する集団への見せしめとして公衆や家族の面前で強かんが行われることが多いのです。

アムネスティは2001年の調査報告書の中で、武力紛争下での女性への暴力は、多くの場合、「殺人の儀式化された前触れとして行われる」と指摘しています(ACT40/001/2001)。

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