- 2005年10月28日
- 国・地域:スリランカ
- トピック:危機にある個人
(ロンドン)10月12日早朝にコロンボにある国家人権委員会(NHRC)の本部に対して行われた襲撃に関し、直ちに独立調査が開始されるべきである。
NHRCの事務所は略奪され、文書は破壊され新聞には火がつけられ、灯油があちこちに撒かれた。犯人の正体は未だに不明だが、襲撃はNHRCの活動への深刻な脅威を示している。
「事件は、スリランカで最も重要な人権機関であるNHRCへの脅迫を意図していると考えられる」と、アムネスティのアジア太平洋プログラム副部長であるナタリー・ヒルは語った。「このような脅迫が許されてはならない。当局は、NHRCが独立的かつ安全に活動することができるよう、全ての必要な措置を取るべきである」
警察が事件の調査を始めた一方で、アムネスティとヒューマンライツ・ウォッチは、独立した調査が必要であると主張している。NHRCは、警察を含む国家による人権侵害を調査する権限が与えられていることから、NHRCに対する脅迫を調査するためには、中立的で適性な機関を任命することが重要である。
「警察による人権侵害の容疑を含め、NHRCが実施する調査は細心の注意を払うべき性質なものであるため、独立した調査とその結果を公表することが必要である」と、ヒューマンライツ・ウォッチの南アジア調査員であるテジュシリー・タパは述べた。
スリランカのNHRCは、1997年に人権侵害を独立的に調査するために設立された。最近では、警察による拷問や超法規的殺害の容疑についても記録している。NHRCは、警察の拷問に対する撲滅政策(「ゼロ・トーラレンス・ポリシー」を発表し、超法規的殺害について調査する特別判事を設置した。NHRCはまた、タミル・イーラム解放の虎の子ども兵士の徴兵について、厳しく批判している。
アムネスティ発表国際ニュース
(2005年10月13日)
AI Index:ASA 37/002/2005
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