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スーダン:スーダン:国連平和維持軍がダルフールに展開されなければ民間人の安全が確保できない

2006年8月26日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:スーダン
トピック:地域紛争
 アフリカ連合とダルフール和平協定はダルフールの人びとを失望させている。アムネスティ・インターナショナルは、本日、国連安全保障理事会がダルフールの民間人保護のための国連平和維持軍の任務事項について協議を開始するに際して、そのように語った。国連と国際社会が断固とした新たな決意で臨まない限り、人びとの苦難を終わらせるという希望をもたらすことはできない。

 「国際社会は、自分たちがダルフールの苦しみに対して何の解決ももたらしておらず、むしろ状況が悪化しているということを認めなければならない。」アムネスティの首席事務次長ケイト・ギルモアはそのように語った。「今ダルフールの人びとが必要としているのは、殺害、強かん、強制移住を止めるだけの力を備えた国際平和維持軍である。個人の安全こそが、ダルフールに住むすべての人びとにとって最低限必要な、基本的権利なのである。」

 アムネスティの調査員がチャド東部に赴き、ダルフールから逃げてきたばかりの難民から証言を集めてきた。難民の証言から判明したのは、西ダルフールが、ほぼ全域が依然ジャンジャウィドの民兵によって支配され、ほとんどの人びとが避難民キャンプや町において事実上囚われの身となっているということである。

 「世界全体は、またもやダルフール紛争を無視し、和平工作が進んでいるようなふりをしているが、それはまったくの偽りである」とケイト・ギルモアは語った。「ダルフール和平協定が締結されて以降、紛争はむしろ拡大している。強制移住も人権侵害も減るどころか増えるばかりであり、正義への道は進んでいない。さらに、この紛争がスーダン国境を越えて他国にまで広がる危険が迫っている。」

 「アフリカ連合スーダン派遣団(AMIS)には民間人を保護する手段がなく、たいていの場合はその意思もない」。モルネイキャンプで2年間を過ごした後チャドに逃げてきた難民女性は次のように語った。AMISは「国内避難民が訴えても何もしない。女性が強かんされてもキャンプに連れて帰るだけだ」。

 物資や人員が減らされていることを批判していたあるAMIS職員は、「保護しなければならない人びとを保護できていない。これはまやかしだ」とアムネスティに語った。

 ダルフール北部のコルマ地方では、7月初旬の5日間に72人が殺された。襲ったのはスーダン解放軍ミニ・ミナウィ派の兵士らである。ミニ・ミナウィ派は政府以外でダルフール和平協定(DPA)に署名した唯一の部隊である。兵士らは、住民たちがDPAに反対した罰を受けているのだと言っている。AMIS軍も、襲われた住民たちはDPAに署名していないグループと関係があったとして、助けを求める犠牲者の叫びに応えず、殺りくの調査もしていない模様だ。

 一方、スーダン政府軍のアントノフ機は、国連安全保障理事会によるダルフール上空の攻撃的な軍事飛行の禁止を公然と無視し、DPA反対派が支配する地域への爆撃を続けている。

 「ダルフールの人びとは和平協定に深い不信感を抱いているが、無理からぬことだ。和平協定が履行されるかどうかはもっぱらスーダン政府に委ねられているのだから」とケイト・ギルモアは言う。「人権が尊重される意義ある平和を求めるなら、和平協定に対する懸念に向き合わなくてはならない」。

 「民間人を真に保護するために資金、物資、人材を投入された国連平和維持軍であれば、ダルフールの人びとに将来への希望を与えることができるはずだ。スーダン政府はその配備を妨害してはならない。」

 今週、スーダンのオマル・アル・バシール大統領はダルフールの国連軍に対する反対意見を繰り返した。「国連主導の軍には抵抗」し、レバノンで「ヒズボラがイスラエル軍を倒したように国連軍と戦う」と述べたと伝えられている。

 「すでにスーダンへの国連軍と職員を含む1万人の配備がスーダン政府の同意の下に許可されている。このことを考えると、平和維持軍に対する大統領の反対はどうにも理解しがたい。」とケイト・ギルモアは言う。

 「さらに深刻なことだが、大統領の反対は、ダルフールの人びとが緊急に必要とし、当然享受すべき基本的な保護を否定するものであり、常軌を逸しており許し難い。」

背景情報

 アフリカ連合スーダン派遣軍(AMIS)は2004年4月、スーダン政府と武装政治集団との停戦を監視するためにダルフールで組織された。特定の条件下における民間人の保護という任務は、2006年6月にアフリカ連合平和安全保障理事会によって拡大され再確認された。

 ダルフール平和協定は2006年5月5日にスーダン政府と、反政府勢力であるスーダン解放軍(SLA)のうちミニ・ミナウィ(民族集団ザガワの出身)に率いられた派閥との間で交わされた。SLAの中には、ダルフール最大の民族であるフルの多数派に支持されている派閥もあるが、ミニ・ミナウィ派以外のSLA、さらに正義と平等運動(JEM)はDPAに署名していない。過去3カ月にわたって、武装グループはDPA支持/不支持によりいくつもの派閥や同盟に分かれ、スーダン政府やジャンジャウィド軍、そしてそれぞれの派閥間でも戦ってきた。

国連事務総長は2006年7月28日に提出した国連安全保障理事会への報告書の中で、民間人保護の任務を負う国連平和維持軍をダルフールで組織するよう勧告している。国連事務総長はさらに、国連軍配備までの過渡期にAMISの力を高めるよう国連を強化することも勧告している。

アムネスティは国連安全保障理事会に宛てた2006年8月4日付け公開書簡の中で、とりわけ以下のことが可能となる部隊を配備することを要求した。
・避難民のキャンプ、町、村での人びとの安全を確保する。
・国内避難民および難民が安全に自らの意思で元の居住地に戻ることを確実に援助する。
・ジャンジャウィドの武装解除を積極的に監視し検証する。

ダルフールでの人権侵害に直ちに歯止めをかけることは、この紛争がチャド東部に広がりつつあることによってますます重要になっている。アムネスティは先日、チャド東部でのジャンジャウィドによる民間人の殺害と強制移住について報告している。(チャド/スーダン:ダルフールが火種に:
http://web.amnesty.org/library/index/engafr200062006
を参照のこと)。

アムネスティ国際ニュース
(2006年8月17日)
AI Index: AFR 54/037/2006

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