- 2019年8月26日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:スーダン
- トピック:
スーダンは、ジェノサイド(集団殺害)の罪や人道に対する罪などに問われているオマル・アル・バシル前大統領を、国際刑事裁判所の法廷に立たせるべきである。
首都ハルツームの裁判所では、8月18日から前大統領の汚職容疑の裁判が始まっている。
バシル前大統領は、大規模な抗議行動を受け今年4月に失脚後、大量の外貨の所持、高額の贈与品の受領などの違法行為やデモ参加者の殺害扇動などの容疑で訴追された。
これらの容疑の裁判は、同氏が犯したとされる数々の違法行為の事実関係を明らかにし、その罪を問う上で大きな前進である。その一方で、同氏は長らく、ジェノサイドなどの極悪非道な犯罪容疑で問われてきたことも忘れてはならない。
国際刑事裁判所が2009年とその翌年の2度、ジェノサイドの罪、戦争犯罪、人道に対する罪の容疑で逮捕状を発行した。この10年間、犠牲者遺族らは、ひたすら真相究明と補償を待ち望んできたが、前大統領の引き渡しは実現しなかった。
今こそ、暫定政権は、バシル前大統領を国際刑事裁判所に引き渡すべきである。
デモを主導した民主化勢力と軍の間の合意も間近い。暫定政権は、2000年に署名した国際刑事裁判所に関するローマ規定を早急に批准し、同裁判所に全面的に協力すべきである。
背景情報
アムネスティは2016年に行った調査で、ダルフールの住宅街で政府軍が化学兵器を繰り返し使用したことを裏付ける証拠を得た。これらの化学兵器攻撃は、国際刑事裁判所の検事がアムネスティ以前に調査した同種の攻撃の規模と同規模であり、これらも戦争犯罪にあたる可能性がある。
アムネスティ国際ニュース
2019年8月16日
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