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イラン:死刑執行の新たな波を非難

2007年10月18日
国・地域:イラン
トピック:死刑廃止
本日アムネスティは、イランにおけるあらたな執行の波に危機感を示し、2007年の始めからすでに250人にのぼる執行を記録したと語った。しかし実際の執行数はこれよりもはるかに多い可能性がある。

最近執行された中には、強かんから身を守ろうとして相手を殺してしまったことで有罪となった女性や、未成年時犯罪者1人(3人の可能性もある)が含まれている。

10月17日水曜日だけでも、殺人罪で有罪となった少なくとも9人がテヘランのエヴィン刑務所で処刑され、シラーズでは2人の女性を誘拐し殺害したとして3人が処刑された。2007年1月に発生した治安職員殺害事件で有罪となった2人のクルド系イラン人が、10月10日にサナンダジ刑務所で絞首刑になった。

これらの一連の執行で、2007年に入ってからアムネスティが記録した死刑執行数は244件となったが、実際の数字ははるかに多い可能性があるとアムネスティは危惧している。

テヘランのエヴィン刑務所で処刑された少なくとも9人の人びとの中には、24歳のファハテー・Sがいた。彼女は80歳の男性を自宅で殺害したとして死刑判決を受けた。ファハテー・Sはこの男性の自宅で身の回りの世話をしていて、男性の所有物を盗んだとして有罪となったが、本人は強かんされそうになったので刺したと主張していた。処刑は、2007年10月17日の朝5時半にエヴィン刑務所内で行なわれた。

23歳のババクは、2002年1月12日に起きた、ルームメイトを窒息死させた事件で死刑判決を受けた。当時ババクが18歳未満だったかどうか、また2人の共同被告人が18歳未満であったかどうかはわかっていない。この3人は、イランで最近処刑された未成年時犯罪者であるが、この処刑は国際基準違反である。国際基準では、犯行時18歳未満だった者に死刑を適用することは禁止されている。

アムネスティは、少数派であるアラブ系イラン人6人に対する死刑の執行が差し迫っていることに重大な懸念を示す。家族によれば、ラスール ・アリ・メツレア(65)、ハムザ・サワリ(20)、ザメル・バウィ、アブドゥル・イマム・ザエリ、ナゼム・ブレイヒ、アハマド・マルマジ(35)の6人は全員フーゼスタン州のカルーン刑務所に収容されており、まもなく処刑される囚人のための監房に移されているという。

ラスール・アリ・メツレアはアフワズ解放機関(ALO)のメンバーで、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に難民として認定され、第三国での再定住が認められていたが、2006年5月16日にシリアからイランへ強制送還された。

ハムザ・サワリ、ザメル・バウィ、アブドゥル・イマム・ザエリ、ナゼム・ブレイヒについては、フーゼスタン州アフワズの革命裁判所第3支部で2006年6月10日に死刑判決が承認された。2006年7月末、最高裁判所はアブドゥル・イマム・ザエリとナゼム・ブレイヒの死刑判決を支持した。

上記の5人は死刑相当犯罪である「モハレブ(神に反する行為)」で起訴されたと伝えられている。そのほかに、「国の安定を乱した」「政府転覆を企図した」「自家製の爆薬を所持した」「石油生産施設の破壊」、そして、少なくとも6人が死亡し100人以上が負傷したアフワズでの2005年6月から10月にかけての爆破事件の実行なども起訴理由に含まれていた。

ナゼム・ブレイヒは「反逆罪」の容疑で逮捕され、2000年から拘禁されていると伝えられている。彼は35年の有期刑で服役中であるが、2006年3月1日のフーゼスタン州テレビ放送に、9人の出演者の1人として登場し、2005年10月の爆破事件への関与を「自白」した。

ザメル・バウィは7つの自家製時限爆弾を隠し持っていたことで有罪となったが、爆弾は逮捕前に解体したと主張している。

アムネスティは、刑事犯罪の被疑者を裁判にかける権利と責任が政府にあることを認識している。しかし、死刑は残虐、非人道的かつ品位を傷つける刑罰の究極の形態であることから、この刑罰に無条件に反対している。アムネスティはイラン当局に対し、死刑の執行停止を視野に入れ、すべての死刑判決を減軽することを求める。

死刑が取り返しのつかない刑罰であることから、アムネスティは再度、イランの司法当局に対し、すべての死刑判決を見直し、公正な裁判を受ける権利を保護するすべての国際基準が厳格に守られているかどうか確認するよう求める。

アムネスティはイランの司法行政に関し長期にわたって懸念してきた。裁判前から裁判中、そして上訴の段階で適用され得る国際基準に定められたすべての保障規定と適切な手続きが完全に尊重されていることを確認するよう司法当局に要請する。

イランは市民的および政治的権利に関する国際規約の締約国である。アムネスティは、イラン当局が同規約の第6条2「死刑判決は、犯罪が行なわれた時に効力を有していた法律にしたがい、最も重大な犯罪にのみ適用される」に留意するよう求める。この規定は、人命を失うなどの極度に重大な結果を招くような意図的な犯罪以外の罪に死刑を適用してはならず、すべての酌量事由を考慮しなければならないことを定めている。

AI Index: MDE 13/122/2007
2007年10月18日
 

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