- 2008年8月 6日
- 国・地域:米国
- トピック:「テロとの闘い」における人権侵害
「公正な裁判に関する国際基準を満たさない手続きによって出されたサリム・ハムダンに対する有罪判決は、5年以上もグアンタナモで不法に拘禁されていたハムダンに対する不正義をさらに悪化させることになる」と、アムネスティ・インターナショナルは語った。
アムネスティは、軍事委員会の制度そのものに根本的な欠陥があり、よってすべての事件について同委員会で裁くことを中止すべきだと考える。アムネスティは、グアンタナモの被収容者の裁判が米国内の民事法廷で行われ、死刑なしで対処されるよう、またグアンタナモの収容施設が閉鎖されるよう、引き続きキャンペーンを展開していく。
「私たちは、正義と安全保障は国際法を厳守した枠組みの中で実現すべきであると一貫して訴えてきた。しかし米政府は、この点については組織として何も実行しなかった」と、アムネスティ・インターナショナルの米調査員ロブ・フレアは語った。
イエメン国籍のサリム・ハムダンは6人の米国軍人からなる委員会によって、「テロのために物資援助を行った」として有罪判決を受け、また「共謀罪」については無罪となった。米国国防総省は昨日、ハムダンは判決に関わらず「敵性戦闘員」として無期限に拘禁され続けると発表していた。
量刑に関する審問は今日から始まる予定である。ハムダンは終身刑に直面している。
詳細については以下を参照:
USA: Trial and error - a reflection on the first week of the first military commission trial at Guantanamo, 30 July 2008
http://www.amnesty.org/en/library/info/AMR51/084/2008/en.
アムネスティ発表国際ニュース
2008年8月6日
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