- 2014年1月10日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:シンガポール
- トピック:難民と移民
40年ぶりの暴動で車数台が焼かれ、壊された。(C) AFP/Getty Images
12月8日、シンガポールでは40年ぶりの暴動が発生した。その後の衝突で警察官を含む数十人が負傷した。
暴動は、インド人居住区でインド人の建設作業員がバスにはねられ死亡したことが引き金となった。暴動にはインド人ら移民労働者がかかわっている模様だった。
当局は、主にインド人の労働者53名を本国送還とし、他の国の労働者28人を刑事罰に問う、と発表した。当局の恣意的な強制送還は許せない。彼らには適正手続を受ける権利がある。
起訴された人々は弁護人を立てることができ、必要なら通訳者も付けなければならない。公正な裁判を受ける権利を認めるべきだ。そして、たとえ有罪判決になったとしても、残酷で非人間的なムチ打ち刑は論外だ。
シンガポールでは、移住労働者がさまざまな形で差別を受けてきた。シンガポール人と同じ法的保護を受けられず、多くの人が極めて劣悪な環境で働いている。
表現・集会・結社の自由の権利と無差別の原則は、シンガポール憲法において、市民にのみ与えられており、移住労働者には適用されていない。
当局は、今回の暴動を自分たちへの警鐘とし、恣意的な強制送還を止めるべきだ。また、移住労働者の条件を改善すべきである。
同国のテオ・チーヒエン副首相は、「強制送還によって、国の法と秩序を脅かすものは許さないという明確な警告を送っている」と述べた。
強制送還されるのは、インド人52名とバングラディッシュ人1名である。
シンガポールは、国際法に従って人口のおよそ4分の1を占める移民労働者の権利を保障しなければならない。
アムネスティ国際ニュース
2013年12月18日
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