- 2014年11月11日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:中国
- トピック:
香港の民主化抗議活動を支援する北京の活動家たち。うち7人が今も拘束されている。書かれているのは、「香港を支援しよう」「雨の日も風の日も、自由を!」(C) Private
11月10日から北京で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席する各国首脳は、香港民主派の抗議運動を支持して拘束されている多数の中国本土の活動家たちを釈放するよう中国に強く要請すべきである。これまでは、この中国政府の弾圧に対して首脳らは、沈黙してきた。政治的な都合を優先して、原理原則をないがしろにしてはならない。
最新の信頼できる情報によると、中国本土では、香港の真の普通選挙の要求を支持した人が、少なくとも76人、拘束されている。
彼らは、ネット上に書き込みや写真を上げたり、連帯を示して剃髪したり、デモに参加するために香港行きを計画したりしていた。他にも多数が、当局から出頭を命じられ尋問を受けた。
中国当局は、民主派の抗議に関わる写真や肯定的な書き込みをすべて禁止し、新聞社やテレビ局には国が検閲したニュースや解説の発表だけを認めている。BBC(英国放送協会)のウェブサイトと写真共有サイトのインスタグラムは先月来、閉鎖されている。
またAPECに先立ち、活動家数人が北京に入ることを禁止された。名の知られた胡石根(Hu Shigen)さんや項麗(Xiang Li)さんら北京在住の活動家は、強制的に市外へ排除された。
最近の相次ぐ拘束は、習近平主席が就任以来取ってきた、基本的自由を徹底的に弾圧する方針の一環である。今回の事態で、最近になって主席が「2020年までに法の支配と人権は十分に尊重されるようになる」と語ったのは茶番となる。
ここ数年、中国では表現・集会・結社の自由が抑圧を受けてきた。活動家のネットワーク「新公民運動」の人たちが2年から6年半の懲役刑を受けたことにも、それが表れている。
1989年の天安門事件から25年目を前にした今年6月には、活動家60名以上が恣意的に拘束され、あるいは自宅軟禁された。
一方、香港の学生リーダーたちは、APEC期間中、中国政府高官に会い、選挙改革を強く要請するため、北京を訪れる予定であると語っている。香港では9月26日以来、民主化を求めて何百という人が抗議し、香港市街地の占拠を続けている。
アムネスティ国際ニュース
2014年11月7日
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