- 2016年4月22日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ジンバブエ
- トピック:
ジンバブエで、拉致された民主化活動家の兄の真相究明を求める弟が、治安警官にいきなり激しい暴行と拷問行為を受けるという事件が発生した。
4月18日、ムガベ大統領主催の独立記念日祝典が、首都ハラレの国立競技場で行われた。その会場の要人テント近くで、パトソン・ドゥザマラさんは、兄のイタイさんの拉致事件の真相を求めて、「独立、でも自由はない―僕の兄はどこ?」と書いたプラカードを掲げて、抗議活動をしていた。
そのパトソンさんに、治安警官10人ほどが襲い掛かり、顔を殴り、警棒で叩きのめし、その後4リットルもの水を無理やり飲ませた。
当局は、同国の最悪の人権状況を公にする者を容赦しない。今回も、その表れだった。
この事件が独立記念日に起きたという皮肉は、市民の心にのしかかる。表現の自由に対する厳しい姿勢を見せつけるあからさまな行為である。
治安警察が、人権侵害をして何の罪にも問われないのは許されるべきではない。
当局は、警察によるパトソンさんへの暴行に対して、直ちに公正な捜査を行い、暴行に関わった警官や責任者を処罰することを求める。
兄のイタイさんは去年3月、ハラレで正体不明の5人組に車で拉致された。以来、消息は分かっていない。家族が当局に何度も捜査を要請したが、何の回答もなかった。
パトソンさんは拘束後、警察署で中央諜報機関と公安警察の尋問を受けた。4月18日夜に釈放され、治療のため入院した。
アムネスティ国際ニュース
2016年4月19日
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