- 2017年8月21日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:リビア
- トピック:
国際刑事裁判所(ICC)は8月15日、リビア政府軍傘下の特殊部隊野戦のマフムード・エル=ウェフェリ元指揮官に対し、在職中に犯した犯罪行為で逮捕状を発行した。
この決定は、戦争犯罪がはびこるリビアにとって重大な意味を持ち、戦争犯罪の刑事免責の根絶に向けた大きな一歩となる。同氏が率いる部隊は、多数の無防備な捕虜を、裁判にかけることなく処刑するなどの残虐行為を犯したとされている。
リビア当局はすみやかに捜査に応じ、同氏をICCに引き渡し、彼が公正な裁判のもとに原告と向き合うようにすべきだ。ICCは今回の対応で、残虐な犯罪行為の実行者、それを命じた幹部は、法の裁きを免れることを許さない、という意思を示している。
リビア当局と国際社会がここ数年、リビアの紛争当事者が犯した罪を追及してこなかったために、国際法を無視し人命をないがしろにする彼らの行動を、後押しする結果となってきた。
アムネスティはICCに対し、リビア国内での捜査活動を拡大し、この国で日常的に発生している犯罪もその対象にすることを強く求める。
アムネスティ国際ニュース
2017年8月15日
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