ウガンダ:難民100万人の危機に国際社会は行動を

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2017年8月21日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ウガンダ
トピック:難民と移民

国連難民高等弁務官の発表によると、ウガンダに滞在する南スーダン難民が百万人に達した。国際社会は、ウガンダへの経済的援助を増強すべきである。

南スーダンで続く紛争で多くの人びとが国を追われている。特に昨年7月以降、紛争に巻き込まれてこなかった地域にまで戦闘が拡大し、難民が何千人単位でウガンダに逃れている。アムネスティの調べによると、紛争の最中、殺人、性暴力、拘禁、拷問、公共施設や家屋の破壊、食糧の略奪などが横行してきた。これらの人権侵害行為のために、人びとは隣国のウガンダに避難せざるをえなかった。

紛争解決の糸口も見えない現状では、ウガンダへの難民流入は続き、人道危機は悪化するばかりだろう。

これまでのウガンダ政府や国連、NGOの対応は高く評価されるが、現在、食料、水、テントなどの生きるために最低限必要な物資の工面に悪戦苦闘している。さらに、戦闘や人権侵害などによるトラウマへの心のケアも必要だ。

6月にカンパラでウガンダ政府と国連の主催で、国際社会が支援を協議する会合が開かれた。そこで、EU、イギリス、カナダは、ウガンダ難民に対する支援を、当座と長期の両面で強化することを約束した。この会合では、3億5820万米ドルの拠出を取りまとめたが、目標とする支援20億ドル(人道支援9億6千万ドルを含む)には、まだまだ不足している。

今こそ、他の国々が応分の責任を分かちあい、ウガンダに重くのしかかる負担を軽くするときである。そうしなければ、ウガンダの前向きな難民への取り組みは後退し、人道危機は、さらに深刻な事態に陥りかねない。

そして最終的には、難民流出を食い止めるため、国際社会と地域の国々は、南スーダン市民に対する非道な行為をやめさせる、何らかの手を打たなければならない。

アムネスティ国際ニュース
2017年8月17日

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