- 2019年7月 2日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:シエラレオネ
- トピック:性と生殖の権利
アムネスティは、妊娠中の女生徒を他の生徒と違う場所で勉強させる措置や試験を受けることを禁止した措置は違法だとして、NGO団体らがシエラレオネ政府を相手に起こした裁判に法廷助言者として参加する。
訴えを起こしたのは、シエラレオネのNGOウェイブス(WAVES)、国際NGOのイクオリティ・ナウ、アフリカ人権開発研究所で、2018年5月に西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)裁判所に提訴した。
アムネスティは、裁判所から法廷助言者としての許可を得て、6月27日から始まる2回目の審理に参加し、妊娠中の女生徒に対する措置は、教育を受ける権利の明白な違反であることを国際法および国際基準面から明らかにする。
南アフリカ、ジンバブエ、コロンビアなどの裁判所は、女子の教育機会の否定は、対等の教育を受ける権利を侵害するとの判決を下してきた。同問題で今回、アフリカで初めての司法判断が下されることになり、その判断は、シエラレオネ一国だけではなく、アフリカ地域全体の妊娠している少女をめぐる状況に影響を及ぼす可能性がある。
アムネスティはこれまでの調査で、2015年のエボラ出血熱で起きた社会的危機の収束時に出された禁止令で、数千人の少女が教育を受ける権利を脅かされている事態を明らかにしてきた。
背景情報
さまざまな国際機関・地域機関、他国の機関は、妊娠中の女生徒に対し教育の権利、差別を受けない権利などを制限する政策に対して、どのような対応を取ってきたか。アムネスティは法廷助言者として、これらの点に関する詳しい知見を提供する。
これまでもアムネスティは、ECOWAS裁判所、欧州人権裁判所、米州人権裁判所などの国際司法機関に第三者あるいは法廷助言者として出廷し、国際人権法、国際刑事法、国際人道法に関する専門知識を提供してきた。
アムネスティ国際ニュース
2019年6月26日
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