ベネズエラ:野党議員らを徹底弾圧

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2020年1月15日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ベネズエラ
トピック:

© Roman Camacho/SOPA/LightRocket/Getty
© Roman Camacho/SOPA/LightRocket/Getty

ベネズエラ国民議会の野党議員に対してさまざまの嫌がらせや脅迫が横行しているが、これは、近年のニコラス・マドゥロ政権によるすべての政敵に対する弾圧政策の一環といえる。

マドゥロ政権下の当局は、あらゆる反政府勢力の解体に躍起で、拷問、強制失踪、拘束などの重大な人権侵害を繰り返してきた。

アムネスティが得た情報によると、昨年12月、2人の議員が、国の代理人と称する人物に拘束され、裁判にかけられたが、当局は彼らがどこに拘束されているかなどの情報を家族にも明かさなかった。これは強制失踪にあたるとされる。

さらに反政府団体の関係者や野党議員、反政府活動家に対する執拗な嫌がらせや脅しの事例は、枚挙にいとまがない。近年では、多数の野党議員が脅迫を受け、やむなく国外に脱出する事態となっている。

国連の事実調査団は、加盟国内の国際法違反と思われる事案を調査する任務を負うが、現在のベネズエラの事態にも注意を払うべきである。ベネズエラ当局は、まん延する人権侵害が、国際法上、処罰を免れない犯罪になりえることを認識しなければならない。

アムネスティは一昨年、調査報告書の中でマドゥロ政権下の当局による殺害、恣意的拘束、拘束中の死傷などは、人道に対する罪にあたる可能性があると指摘した。

議員や記者への中傷、暴力、違法捜査、移動の自由の制限など国民議会をめぐる危機的な状況の中、アムネスティは、今後も同国の監視を続けていく。

アムネスティ国際ニュース
2020年1月7日

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