ベネズエラ:ノーベル平和賞 ベネズエラ民主化運動への評価

  1. ホーム
  2. ニュースリリース
  3. 国際事務局発表ニュース
  4. ベネズエラ:ノーベル平和賞 ベネズエラ民主化運動への評価
2025年10月16日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ベネズエラ
トピック:

ベネズエラの民主化活動家であり野党指導者であるマリア・コリナ・マチャドさんが2025年ノーベル平和賞を受賞した。

これはマリア・コリナ・マチャドさんへの重要な評価であると同時に、長年、異なる考えを持つこと、人権侵害に対して権威に異議を唱えることを理由に弾圧と迫害に耐えてきたベネズエラ市民への評価でもある。マチャドさんは大統領選への出馬を禁じられ、その後潜伏を余儀なくされたが、そんな時でさえ、沈黙を強いられることを拒み、政府に対する声を上げ続けた。

人権を信じるがゆえに「反対派」「異議を申し立てる者」「批判者」だと見なされてきたすべてのベネズエラ人にとって、この賞は歴史の転換点となるべきものだ。毎年、ベネズエラ全土で子どもを含む何百万人もの人が当局から弾圧を受け、国を逃れざるを得ない状況に追い込まれ、数千人が恣意的な拘禁、強制失踪、拷問・虐待など、数々の人権侵害や国際法違反の被害者となっている。

マチャドさんのノーベル平和賞受賞は、正義と人権のために平和的に闘ってきた人たちの、不屈の精神を称えるもの以外の何ものでもない。彼らは自分たちの周囲の社会のために、あるいは労働組合、政党、政治的権利を行使する運動を通じで、大きな危険を冒してでも変革を求め、人類には勝利する力があることを証明してきた。

本賞と世界的な認知が、ベネズエラの人権危機への強い関心を新たに呼び起こすことを願う。そして、被害者に対する正義の実現のために、国際刑事裁判所など国際司法の枠組みが必要とする国際社会の意志と支援強化の一助となることを、期待する。

アムネスティ国際ニュース
2025年10月10日

英語のニュースを読む

関連ニュースリリース