スリランカ:議員暗殺被疑者を不起訴 続く不正義

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2021年1月18日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:スリランカ
トピック:地域紛争

(C) Tharaka Basnayaka/NurPhoto via Getty Images
(C) Tharaka Basnayaka/NurPhoto via Getty Images

検察当局は1月13日、2005年に起こった国会議員暗殺事件への関与が疑われていた国会議員ら5人を不起訴にすると発表した。

2005年、スリランカのタミル人の自治権などを求める政党連合「タミル国民連合」の議員ジョセフ・パララジャシンガムさんが、聖マリア教会のミサに参加中に射殺された。2015年、政府寄りの政党「タミル人民解放の虎」(TMVP)の幹部シバネサトゥライ・チャンドラカンタン議員が、殺人容疑で逮捕された。他にも4人が逮捕され、取調べを受けてきたが、今回の不起訴で結局、5人全員が無罪放免になった。検察当局には、再捜査の動きもない。またしても、武力紛争時の犯罪が、闇に葬られることになった。

スリランカでは、政府に近い人物が、殺人を犯しても不問に付される事態が続いてきた。真相を究明し、説明責任を果たさなければ、国の暗い過去が清算されることはない。検察は、公正で実効性ある捜査をあらためて徹底し、裁判で殺人犯の処罰を求めるべきだ。

ただ、今後も不処罰が繰り返されるおそれがある。国際社会は、スリランカに対し不処罰の悪弊を断ち切り、人権侵害の説明責任を果たすよう働きかけなければならない。

背景情報

国連理事会は2015年、スリランカにおける内戦時とその後の人権侵害の責任追及や救済などを促進する決議を採択した。同国の前政権は協力を約束していたが、2019年に誕生した新政権は翌年2月、協力を撤回した。アムネスティは、国連人権理事会に対し同決議の遂行に必要な取り組みや体制の整備に着手するよう要請している。

アムネスティ国際ニュース
2021年1月13日

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