- 2021年6月 9日
- [公開書簡]
- 国・地域:ミャンマー(ビルマ)
- トピック:
2021年6月9日
外務大臣 茂木 敏充 殿
公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
事務局長 中川 英明
ミャンマーに関する国連総会決議を支持し、 国連安全保障理事会の行動を促すよう求める要請書
ミャンマー国軍は、2021年2月1日のクーデターで政権を実質的に掌握して以来、抗議する市民への弾圧を続けています。国際社会はミャンマーの事態について協議を重ねていますが、弾圧をやめさせるため制裁を求める国と制裁に否定的な国との間の溝が埋まらず、確固たる措置を打ち出せずにいます。
ミャンマーへの武器禁輸、平和的なデモ隊に対する暴力行為の停止、アウンサウンスーチーさんらの即時解放などを呼びかける国連総会決議案が48カ国から共同で提出されており、採択に向けて広範な支持を得るべく交渉が続けられています。この決議案の共同提出国として名を連ねていない日本にも市民への弾圧を食い止めるために積極的な役割を果たしていただきたく、日本政府に以下の2点を要請します。
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国連総会でのミャンマーに関する決議を支持すること
「平和的なデモ参加者ならびに女性、子どもなどを含む市民社会のメンバーに対する暴力の行使を直ちに停止し、恣意的に拘束されているすべての人びとを直ちに解放する」ことを求める決議案が国連総会において提案されています。この国連総会決議の採択により、ミャンマーへの武器、軍需品、その他すべての軍事関連機器の直接的および間接的な供給、販売、移転を直ちに停止することを求めて国際社会が行動を起こせば、ミャンマー国軍による深刻な人権侵害に歯止めをかけるための布石を打つことができます。
この決議案の採択にあたり国連総会で賛成票を投じること、ミャンマーで行われている人権侵害に反対する立場を明確に表明すること、そして、他の国々にもこの決議案を支持するよう促すことを、私たちは日本政府に要請します。
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国連安全保障理事会によるさらなる行動に向け、あらゆる外交努力を行うこと
ミャンマー国軍は、「最大限の自制」を求める国連安全保障理事会からの呼びかけを完全に無視しており、ミャンマーにおける人権侵害と人道危機は悪化の一途を辿っています。国連安全保障理事会決議によって法的拘束力がある要求をミャンマー国軍に提示し、遵守させることが国際社会にとっての急務です。
ミャンマーに対する包括的な武器禁輸措置、国際法上の犯罪や重大な人権侵害を行った疑いのある当局の関係者を標的とした金融制裁、およびミャンマー情勢の国際刑事裁判所への付託、これら3点を含む国連憲章第7章に基づく決議が採択されるよう、日本政府からも安全保障理事国に働きかけてください。
さらに、ミャンマー国軍の大規模残虐行為に対処するための安全保障理事会のいかなる決議についても 拒否権を行使しないよう、常任理事国に対して日本政府が強くはたらきかけるよう求めます。
この問題に対処するにあたり、貴省が引き続き建設的な役割を果たしてくださることを期待いたします。
以上
【活動報告】外務省大臣政務官と意見交換および要請書を提出
アムネスティ・インターナショナル日本は2021年6月9日、外務省に対して、ミャンマーに関する国連総会決議を支持し、 国連安全保障理事会の行動を促すよう求める要請を行いました。アムネスティ議員連盟のメンバーとともに、外務省の國場大臣政務官へ要請書を手交し、意見交換を行いました。
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