中国:居住権を求める活動家60人が上海の国連会議場外で拘束される

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2005年12月19日
国・地域:中国
トピック:危機にある個人
アムネスティ・インターナショナル、ヒューマンライツウォッチおよびリアライジング・ライツによる共同声明

今朝、約60人にのぼる活動家が上海・オリエンタル・パール・ビルの外で警察に拘束された。近くで行われている国連のグローバル・コンパクト・サミットに出席している国連の高官に手紙を渡そうとしたときの出来事だった。そのうち40人近くがいまだ上海・浦東のセントラルプラザ警察署に拘束されていると考えられる。報道によれば、残りの20人は、地方当局によりそれぞれの出身地区へと連れ戻されたという。彼らがどのような状況下に置かれているかは不明である。

国連のグローバル・コンパクト・サミットには、アムネスティ国際事務局事務総長アイリーン・カーン、ヒューマンライツウォッチのケネス・ロス事務局長、そして前国連人権高等弁務官であり、現在はリアライジング・ライツ(倫理的グローバリゼーションイニシアティブ)の理事長を務めるメアリー・ロビンソンも出席していた。

「国連に手紙を託そうとしたというだけで活動家を拘束するのは、平和的に異議申し立てをする権利の侵害である。彼らは直ちに、無条件で釈放されなくてはならない」共同声明で三団体の代表は語った。「今回の拘束はまた、人権、労働権、環境保護やその他の問題について、企業やNGOが対話する場であるグローバル・コンパクトの精神と矛盾している」とも語った。

報道によると、コフィ・アナン国連事務総長に宛てられたこの手紙は、虐待や恣意的拘禁、また仲間の居住権に関する活動家の収監など、地方当局と警察による人権侵害に対する容疑を含むさまざまな苦情を申し立てていたという。そして、アナン事務総長が中国中央当局に対して直接この問題を取り上げることを求めていた。

中国の経済改革路線の中で、強制立ち退きや土地没収などに対するさまざまな苦情について人びとの関心を集めようとする中国人活動家や嘆願者が逮捕されているが、今回の拘禁も同様のものである。

アムネスティ発表国際ニュース
(2005年12月1日)
AI Index: ASA17/042/2005

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