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チャド:首都ヌジャメナ攻撃後に人権侵害の危機高まる

2008年2月20日
国・地域:チャド
トピック:危機にある個人
アムネスティ・インターナショナルは本日チャド政府に対して、野党幹部や報道関係者、政治的敵対勢力の支持者および支持者と見なされている人びとへの迫害を中止するよう要請した。

2月3日、首都ヌジャメナでロル・マハマト・チョウア、ヌガルレジ・ヨロンガル、イブノ・マハマト・サレフが逮捕され、彼らの身の安全が強く懸念されている。

反政府勢力の指導者ワデル・アブデル・カデル・カモウグの所在は不明のままである。チャド通信大臣によると、彼は逮捕を逃れて2月3日以来潜伏しているという。

2月14日、チャド内務大臣マハマト・アフマト・バチルは、ロル・チョウアが軍刑務所に拘禁されていることを確認した。翌日チャドのフランス当局は、フランス大使がロル・チョウアに面会したことを認めた。しかし、これまで家族や医師、弁護士は彼との面会を拒否されている。

ヌガルレジ・ヨロンガルとイブノ・マハマト・サレフは、チャド治安部隊に逮捕されて以来その消息は不明である。

「彼らは隔離拘禁されているか、または強制失踪させられたと見られる。この平和的な政治的敵対勢力に対する取り締りは、2006年4月の武装勢力によるヌジャメナ攻撃が失敗に終わった後の状況を反映して反対勢力と軍人を標的としており、きわめて憂慮すべきものである。アムネスティは、彼らの健康状態と安全を強く懸念している。彼らを明確な刑事犯罪容疑で起訴するか、そうでなければただちに釈放するべきである」と、アムネスティ・アフリカ部副部長タワンダ・ホンドラは述べた。

チャドのフランス当局は、これらの政敵たちの安否を明らかにすることが当面の「最優先事項」であるとしていた。しかし現在、ヌジャメナのフランス当局は2月3日には反政府勢力メンバーの逮捕を知っており、現在もその所在を知っているようだという情報が明らかにされている。

「フランス当局が彼らの安否や所在に関するなんらかの情報を把握しているのであれば、その情報をただちに公開するべきである。国際法により、被拘禁者は公の施設で拘禁されなくてはならず、また家族や弁護士、医師と接触できる権利を認められている。チャド政府は、野党の支持者および支持者と見なされる人びとを見つけ出し逮捕する手段として、発令中の非常事態宣言を利用するべきではない。ゴーランなど特定の民族の人びとは、恣意的に逮捕され拘禁されることを恐れてチャドから国外に逃れている」と、ホンドラは述べた。

アムネスティはまた、チャド政府の動向について独立の立場からの報道や調査を行っている報道関係者や市民社会の人びとに対し、引き続き行われている取り締りについて懸念している。

2月14日に全土に非常事態宣言が発令されて以来、いくつかの民間新聞社は検閲を避けるために発行を停止した。すでに多くの報道関係者がチャドから逃れている。

「チャド人やチャドにいる海外の報道関係者は、嫌がらせや検閲を受けることなくその重要な業務を遂行できなければならない。さらに、すべての民族集団の民間人は、嫌がらせや恣意的逮捕から保護されるべきである。市民社会の抑圧は、チャドを荒廃させている紛争の平和的解決への先行きを暗くしている」と、ホンドラは述べた。

絶え間ない政府軍と武装勢力間の対立、そして引き続く政府による政敵や人権擁護活動家への弾圧は、次々と難民や国内避難民を生み出している。チャド東部ではすでに、隣接するダルフールからの25万人を超える難民と約18万人の国内避難民を受け入れている。

「欧州連合部隊(EUFOR)は、チャド東部における難民や国内避難民を含む民間人を保護するために、一刻も早く派遣部隊を配備するべきである。配備待機中の期間は、EU加盟国、とくにEUFORに軍事力を提供しているフランスは、チャドで起きている紛争に対してその中立的立場を逸脱するような行動を控えるべきである。なぜなら、それは民間人を保護するという部隊の任務遂行を妨げるからである」と、ホンドラは述べた。

背景情報:
2000年の初めより、反政府武装勢力はチャド政府に対して小規模な戦闘をしかけてきた。2004年、イドリス・デビ大統領はチャド憲法を改正して、大統領の2期限定条項を撤廃した。これにより2006年に行われた大統領選で、彼の3選が可能となった。

2008年1月31日、反政府武装勢力はヌジャメナに対して大規模な攻撃を開始した。激しい闘争は3日間に及んだ。民間人数百人の死傷が伝えられ、数千人が首都から隣国のカメルーンへと逃れた。2月14日、デビ大統領はチャド全土に非常事態宣言を発令した。この非常事態宣言は、移動や集会の自由を制限する措置、民間および国営の新聞社やラジオ局への規制、そして夜間外出禁止令の実施などの権限を州知事たちに与えている。

ゴーランとは、主としてチャド北部やスーダンに住む非アラブ系民族集団である。
1月31日にヌジャメナで政府軍を攻撃した反政府武装勢力の指導者マハマト・ノウリは、ゴーランに属している。このためにゴーランの人びとは、チャド当局により反政府武装勢力と関わりがあるものと見なされる恐れがある。

アムネスティ発表国際ニュース
2008年2月20日
 

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