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中国:弾圧が強化され、弁護士には暗黒の時代

2011年7月20日
国・地域:中国
トピック:
法関係者を支配し、人権問題に取り組んでいる弁護士を抑圧しようとする断固たる一連の手段を中国政府は講じていると、アムネスティ・インターナショナルは6月30日に述べた。

アムネスティは、新たな報告書『法に反して―人権派弁護士に対する中国の取り締まりが深まる』(英文:日本語版は抄訳を予定)を発表した。本報告書でアムネスティは、弁護士を支配する政府の力がここ2年間、とくにここ数ヵ月でどれほど強まっているかを明らかにしている。

「人権派弁護士は、ますます強まる沈黙を強いる戦術の標的になっています。中国政府は弁護士の資格の停止や剥奪だけでなく、強制的失踪や拷問すら行っています」と、アムネスティ・アジア太平洋副部長のキャサリン・バーバーは語った。

アラブの春に触発された「ジャスミン革命」を恐れる中国政府はこの2月以来、政府を批判する多くの人びとや活動家、インターネット利用者を拘禁してきた。

この取締りの一環として、政府は宗教の自由や表現の自由、および土地に関する権利といった問題に関わる弁護士たちを逮捕している。

「中国政府は、脅威と考える人びとを圧倒するための法を振り回し、思い通りに操作しようとしています」とキャサリン・バーバーは語った。

「人権派弁護士は、政府の行き過ぎた行いから人びとを守るために法を使おうとしているため、標的にされています。中国政府は、基本的権利を行使したり、これを守ることを理由に、拘禁され、強制失踪させられたすべての人びとを釈放しなければなりません」とキャサリン・バーバーは付け加えた。

毎年、中国の法関係者は「年次評価」を受けなければならないが、中国法にはその根拠が見出せないと多くの人が考えている。中国では地元当局が法律事務所を評価し、独立しているとされる弁護士会が個々の弁護士を評価する。人権の絡むような「微妙な」事件をあえて扱うような弁護士は、しばしばこの評価に落とされ、その免許を停止されたり、剥奪されてしまう。

年次評価や脅迫を受けても、弁護士がまだそのような問題を引き受ける場合、国際人権基準はおろか、自国の法すらも侵す方法によって、弁護士は当局によって沈黙させられてしまう。

抑圧や脅迫、迫害のせいで、人権派弁護士の数は減少し続けている。中国にいる20万4000人以上もの弁護士の中で、たった数百人の勇敢な弁護士のみが、人権を扱う問題を引き受ける危険を冒しているのである。

2009年から2010年に施行された新たな法規は、弁護士が特定の人びとを弁護したり、メディアに彼らの仕事内容を述べたり、司法過誤に異を唱えたりすることを禁止している。また弁護士が法的な弁護を行う場合に、「国家政権転覆煽動」の罪で起訴される根拠の範囲を拡張した。

この措置のために、法的弁護を最も必要とする人びとが、それを受けることが困難になった。

これらの人びとの中には、法輪功の精神運動のような非公認の宗教団体に所属していることで迫害されたり、チベットやウイグルで抗議活動を行った人びと、強制立ち退きの犠牲者や、自然災害・食料の安全問題についての政府の対応に異を唱える人びとが含まれている。

政府による拷問や違法拘禁に苦しんでいる個人は、とくに適切な法的弁護を受けられない傾向がある。たとえば、死刑の危険にさらされている人びとは、拷問で得られた自白をおもな根拠として起訴されている。

「もし、弁護士が『微妙な事件』、その中でもとくに当局者の職権乱用に関わる問題を引き受けることを恐れるなら、中国の人びとは救済のために法を頼ることができなくなります。そのうえ、当局者は何をしても免責される完全なる自由を持っているのです」とキャサリン・バーバーは述べた。

「この種の弾圧は最終的に裏目に出て、指導者に対する公衆の信用を失わせることになります」

「国際基準や中国の多くの人びとが望んでいるように、人権問題を擁護したために停止されたり、剥奪されたりした弁護士たちの免許を回復させ、弁護士の管理は真に独立した弁護士会に任せるよう、アムネスティは中国政府に要請しています」

「弁護士自身が守られなければならなりません。そうしてこそ、弁護士たちは人権の保護や、躍動的で、究極的な正義を実現できる国家の創出において、十分な役目を果すことができるようになることでしょう」とキャサリン・バーバーは述べた。


アムネスティ発表国際ニュース
2011年6月30日

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