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中国:労働教養所の虐待 暴露したジャーナリストを拘束

2013年6月25日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:中国
トピック:危機にある個人

杜斌(Du Bin)さんは最近、労働教養所内の拷問を暴露する映画を発表した。(C) Du Bin
杜斌(Du Bin)さんは最近、労働教養所内の拷問を暴露する映画を発表した。(C) Du Bin

中国で著名なジャーナリストでニューヨーク・タイムズ紙のフリーカメラマンでもある杜斌(Du Bin)さんは5月末、北京の自宅から公安当局に連行されたという。その後所在不明になり、安否が懸念されている。

ドキュメンタリーggの制作などで幅広く活動する杜さんは最近、国内の労働教養所における拷問や虐待を暴露する映画を制作した。

また5月下旬には、1989年6月の平和的な民主化要求デモを軍隊が暴力で鎮圧した天安門事件を描いた『天安門虐殺』(原題『天安門屠殺』)を出版した。

逮捕のタイミングから考えると、杜さんが勇気を持って中国の人権侵害を暴露したため当局の標的になったのはほぼ間違いない。

連行されてから2週間以上が過ぎた今も、家族や弁護士は杜さんに面会できるどころか、安否も知らされていない。

アムネスティが得た情報では、5月31日の夕方、公安警察の職員10人が杜さん宅を訪れ、正式な逮捕状を見せもせず、拘束し、パソコンや本類も押収したという。

それ以来、杜さんとは連絡が取れない。当局は通常、個人の逮捕に際しては、遅滞なく家族に告知することとされている。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、連行後に杜さん宅を訪れた友人は署名のない6月1日付けの令状の写し2通を見つけた。令状は、「公共秩序騒乱罪」に対して執行されたと見られる。「公共秩序騒乱罪」とは、当局が個人を最長15日間行政拘束するときに利用する典型的な軽犯罪である。

杜さんは家族や弁護士に面会することができない状況にある。このため拷問や虐待など人権侵害行為をさらに受ける危険性が高い。

拷問や虐待が日常化している馬三家労働教養所

杜さんの友人たちは、最近制作したドキュメンタリー映画が中国当局の逆鱗に触れたのだろう、とアムネスティやメディアに語っている。ドキュメンタリー映画『幽霊の頭上:馬三家労働教養所の女性たち』※(原題『小鬼頭上的女人』)は、馬三家労働教養所で日常化する拷問や虐待を白日の下にさらした。

中国東北部、遼寧省にあるだだっ広い馬三家労働教養所には、法輪功信者や当局に批判的な人びと数千人が収容されている。収容者は罪状も裁判もなく拘束されており、拘束は時に4年に及ぶこともある。

時間のドキュメンタリー映画は、教養所にいた女性の証言を通じて、所内で行われている拷問を明らかにしている。香港で一度は上映され、5月上旬にはインターネット上に掲載された。

その前月、Lens誌(中国の写真雑誌)は衝撃的な暴露記事を掲載していた。その中で、元入所女性が密かに持ち出した別の収容者劉華さんの日記を紹介していた。日記には入所者多数にほぼ日常化する拷問が詳細に記されていた。

収容者の顔を電気ショック棒で殴打する、腕から吊るす、苦痛を伴う姿勢で何時間も手錠や足枷で椅子やベッドにつなぐといった、さまざまな拷問があった。

記事は検閲当局の目に留まり、すぐに削除されたが、すでに国際メディアは馬三家の虐待に関心を寄せていた。

馬三家のような労働教養所にいる何万もの人びとが、日常的に拷問や虐待にさらされている。その実態が報告される機会が、ますます増えつつある。

検閲で真実を覆い隠し通すことはもはや不可能であることは、もう明らかだ。当局は、この違法かつ非人道的な労働教養所の廃止にこそ、全力を上げて取り組むべきだ。

※杜さんが制作したドキュメンタリー映画『幽霊の頭上:馬三家労働教養所の女性たち』(英語字幕付)


アムネスティ国際ニュース
2013年6月14日

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