風刺画家であり政治囚支援などを行う活動家アテナ・ファーガダニさんは、2014年、議員たちが避妊や離婚に関して女性の権利を脅かす法案を支持したことに抗議して、彼らを猿や牛などの動物として描きました。その直後、逮捕されてしまいます。刑務所ではたびたび独房に入れられ、弁護士や家族とは面会させてもらえず、長時間に及ぶ尋問を受けました。

アテナさんは拘禁中も紙コップを利用して絵を描き続けていましたが、見つかって紙コップを渡されなくなりました。なんとか入手したのを看守が気づき、裸にして身体検査をしようとし、アテナさんが拒否すると殴ったり脅したりしました。保釈中の2014年2月、彼女はこの件を語った動画をインターネットに投稿しました。すると215年1月に再逮捕され、不公正な裁判の後、「絵で議員を侮辱した」「反体制の考えを広めた」「共謀して国家の安全を脅かした」「最高指導者を侮辱した」などの罪で、12年9ヶ月の刑を言い渡されたのです。

また、控訴の準備のため弁護士に会った時に握手をしたことで、今度は「違法な性的関係を持った」疑いで起訴されました。そして、罪状調査の目的で処女検査を強要されました。裁判で子の起訴は退けられましたが、処女検査の強要は女性に対する差別と虐待です。

アムネスティは、アテナさんの釈放、彼女の扱いに対する調査と責任追及を求めて、世界中で署名活動などを展開してきました。

そしてこの5月、控訴審でアテナさんの刑は18カ月に減刑され、釈放されたのです。「国家の安全を脅かそうとした」罪は棄却され、「最高指導者を侮辱した」罪は執行猶予になりました。みなさん、どうもありがとうございました!

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