6月7日と8日の二日間、代々木公園で開催されたTokyo Pride 2025にアムネスティ日本はブースを出展し、8日のパレードではジェンダー&ユースチームと有志のサポーターが渋谷・青山エリアを行進しました。パレードには約15,000名が参加し、梅雨入り前の参道をカラフルに彩りました。(参加人数は主催者側発表)
アムネスティ日本のブースでは活動紹介のみならず、ユースチームが中心となり、ブースに立ち寄っていただいた方々に「ジェンダー・セクシュアリティに関する日頃のもやもや」、「クィアなおすすめコンテンツ」について自由に書き出してもらう企画を実施しました。
<ユースメンバーの報告>
ブースについて

付箋に書いて模造紙に貼るというシンプルな形ながら、パブリックな空間で、ジェンダーやセクシュアリティに関する個々の思いを可視化することのパワーを感じました。
このブースを作るにあたって、ユースのメンバーでLGBTに関連する勉強会を実施してきました。SOGI(性的指向・性自認) やSRHR(性と生殖に関する健康と権利)などセクシュアリティやジェンダーに関する基礎知識、課題の共有をオンラインで行い、セーフスペース作りや脱コルセット運動の概念、可視化の問題などが議論の中心にあがりました。ユースメンバー内部での勉強会の他に、アムネスティ・インターナショナル韓国のキャンペーナーとユースアクティビストマネージャーの方とオンラインで知見を共有するセッションも行いました。包括的差別禁止法がないという韓国と日本の共通課題や、韓国は戸籍上の性別変更の未成年の子なし要件が取り消されたことなど、それぞれの立場から報告し合い、意見を交わしました。相対的に似た文化を有しながらも、日本よりcivic activismが盛んな地域からの学びは、日本の閉塞感に風穴をあけるきっかけになりうるという希望を抱かせます。
当日は他の団体が運営するブースも見学しました。学生やアクティビストの方たちとも繋がりを作ることができ、ブースの内容・形式についての収穫も多かったです。ユースチーム内でも、初めて対面で話すメンバーとも仲を深め、趣味から日常の悩み、社会問題について話が弾みました。
パレードに参加して
まずは権利のために連帯する人たちがこんなにいるのだと元気が出ました。歩いていると、歩道や建物の窓からフラッグを振ったり、「Happy Pride!」と声をかけてくれたり、ハイタッチをしてくれる人がたくさんいます。中でも、参道でパレスチナのフラッグを掲げ、戦争・虐殺に反対する声をあげる人たちが多くいたことには強くエンパワメントされました。レインボーや人権の尊重を、中抜きされた飾りとしてではなく、すべての人が抑圧されることなく生きられる世界を作るために掲げ、声をあげ続けたいと思います。


今年からイベント名・開催時期が変わっただけでなく、「人権」に焦点を当てたイベントであることが主催者側からも発表されており、今回は「Same Life, Same Rights」をテーマに6月を通して様ざまな関連イベントが開催されました。プライド月間である6月は、世界中でプライドパレードやイベントが実施されていますが、現在でも安全にパレードを実施することや、パレードそのものが政府や反対勢力によって阻まれる国・地域があることも事実です。