- 2005年6月 1日
- 国・地域:日本
- トピック:女性の権利
カーン氏は、そのスピーチの中で、紛争下および平時における女性に対する暴力というグローバルな問題に焦点をあてた。
「世界中で、女性たちは自らの働く権利、医療を受ける権利、そして教育を受ける権利を主張しています。女性活動家たちは、過去30年間にわたり、多くの権利を勝ち取ってきました。しかし、世界のあらゆる地域で女性たちは、いまだに選挙権を持たず、あるいは財産や家族の権利について平等の権利を有していません」とカーン氏は述べた。
「あまりにも多くの国ぐにで、政治的、社会的、そして経済的に女性たちは法律によって差別されています。政府は、人権の普遍的な基準を遵守する義務があるにもかかわらず、文化的価値観をこの不平等な取り扱いを正当化する理由として、しばしば引き合いに出します」
「女性への暴力は、遠く離れたところで起きているわけではありません。家庭という身近なところでも、私たちの知っている女性たち、愛している女性たち、そしてときには私たち自身の身の上に起きているのです」とカーン氏は述べた。
カーン氏は、元「従軍慰安婦」への補償、日本で第二の離婚原因にあげられるドメスティック・バイオレンス(家庭内暴力)、そして人身売買によって日本に連れてこられた女性たちの保護の必要性という、日本において取り組まれなければならない諸問題について言及した。
「女性に対する暴力は、全世界に広がっていますが、不可避の問題ではありません」と、カーン氏はその基調講演を締めくくった。
「学生や一般の人びと、すなわち私たち一人ひとりの力で世界を変えることができるのです」そう言ってカーン氏は、女性への暴力という人権侵害に終止符を打つため、聴衆にアムネスティの「ストップ!女性への暴力」キャンペーンに参加するよう呼びかけた。
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アムネスティ・インターナショナル日本発表
2005年6月1日
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