コンゴ民主共和国: 人権活動家の暗殺

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2005年8月10日
国・地域:コンゴ民主共和国
トピック:危機にある個人
コンゴ政府は、昨日暗殺された人権活動家パスカル・カブングル・キベムビ氏の事件に関して直ちに完全で独立した調査を開始するべきであると、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、アムネスティ・インターナショナル、フロント・ラインは本日、声明を発表した。

パスカル・カブングル氏は、コンゴ民主共和国の主要な人権団体であるHeritiers de la Justice (正義の申し子)の事務局長だった。同氏はまた、大湖地域の連合体組織であるLigue des Droits de l'Homme dans la Region des Grands Lacs (大湖地域人権連盟:LDGL).の副代表でもあった。

パスカル・カブングル氏は、7月31日未明に、コンゴ東部のブカブにある自宅で暗殺された。制服姿の武装した3人の男が家に押し入り、寝室から引きずり出し、家族の目の前で銃殺された。遺族によると、同氏が殺害される直前、襲撃者たちは「お前をずっと探していた。今日こそが死ぬ日だ」と言った。男たちは、同氏のパソコン、テレビ、テープレコーダーなどを盗んでいった。

3つの国際的人権団体は、「パスカル・カブングル氏は、戦争と貧窮の影響を受けた人びとに希望を与えた、勇気ある人権活動家として尊敬されている人物だった」とその声明の中で語った。「人権活動家の殺害は、コンゴ社会全体に恐怖を広めることになる」

Heritiers de la Justiceは、コンゴ民主共和国東部で起きた戦争犯罪を含む、深刻な人権侵害を告発してきた、よく知られた人権団体である。1991年に創立されて以来、モブツ、カビラ両元大統領やジョゼフ・カビラ現暫定政権大統領に対し、批判を続けてきた。同団体はまた、コンゴ東部で活動を続ける武装勢力による人権侵害も報告し続けた。パスカル・カブングル氏は90年代半ばにHeritiers de la Justiceに加わり、1999年には事務局長に就任した。同氏は近く、Heritiers de la Justiceを退職し、ルワンダのキガリにあるLDGLの事務局で働く予定だった。

人権団体によると、コンゴ東部における人権活動家への脅迫は増してきている。地方当局による人権侵害を非難した昨年以来、コンゴ東部の多くの人権活動家が死の脅迫を受けている。生命の危機を感じて、国から避難する活動家もいる。過去には、より辺境地に住むHeritiers de la Justiceのスタッフ数人が暗殺された。

「政府は直ちにパスカル・カブングル氏の暗殺について完全で独立した調査を実施し、加害者を起訴しなければならない」「南キブ州の治安が不安定であることを口実に行動をとらないということは、あってはならない。人びとの権利を守るために活動している人は、嫌がらせや迫害を受けることなく仕事を遂行できるべきである」と、3団体は声明の中で述べた。

また、ヒューマン・ライツ・ウオッチ、アムネスティ・インターナショナル、フロント・ラインは、コンゴ暫定政権に対し、人権活動家を守るための効果的な計画の策定を呼びかけ、国連コンゴ民主共和国平和維持ミッション(MONUC)が暫定政権にそのための技術的・事務的な支援を提供するよう要請した 。

アムネスティ発表国際ニュース
(2005年8月1日)
AI Index: AFR62/011/2005

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