- 2005年8月10日
- 国・地域:米国
- トピック:「テロとの闘い」における人権侵害
「いかなる政府も、人権侵害を受ける恐れがある国へ強制的に人びとを送還するべきではない」と。アムネスティの北米調査員であるシャロン・クリトフは述べた。「米国の国務省ですら、被拘禁者の送還を予定しているこれら3つの国の全てにおいて、深刻な人権侵害が行われていると報告している」
2004年のアフガニスタンに関する米国務省の報告によると、アフガニスタンの囚人は、暴行や拷問を受け、また十分な食事も与えられていなかった。サウジアラビアでは、刑務所の状態は劣悪で、起訴や裁判もないまま無期限に拘禁され、また拷問と虐待は日常的に行われている。イエメンでは、「テロとの戦い」に関連して、起訴や裁判もないまま恣意的に逮捕・拘禁されることが長年にわたる問題となっており、拘禁所の状態も同様に過酷である。
「米国はグアンタナモを閉鎖し、米国法の下に被拘禁者たちを訴追するか、彼らを釈放するべきである」とシャロン・クリトフは述べた。「アフガニスタン、そしてその他のグアンタナモの被拘禁者たちを受け入れる国ぐには、訴追され裁きを受けることがないのならば、被拘禁者たちが釈放され、通常の生活を送ることが許されていることを保証するべきである」
背景
アムネスティ・インターナショナルは昨日、グアンタナモから2004年4月に送還されたイエメン国籍の者が、イエメンの刑務所で起訴や裁判もないままでいかに拘禁され続けているかという、とりわけ詳細な報告を発表した。新しい報告によると、ワリード・モハメド・シャヒル・モハメド・アルカダシ氏が最近、家族との面会をも許されないサナーアにある別の刑務所に移送されたという。
その報告(英文)は以下へ:
http://web.amnesty.org/library/Index/ENGAMR511082005?open&of=ENG-YEM
アムネスティは「テロとの戦い」における拷問と虐待廃止のキャンペーンを行っています。詳しい情報をご希望の方は、以下のキャンペーンホームページまで(英文):
http://web.amnesty.org/pages/stoptorture-index-eng
アムネスティ発表国際ニュース
(2005年8月5日)
ASA 11/009/2005
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