- 2005年11月22日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:米国
- トピック:「テロとの闘い」における人権侵害
アムネスティ・インターナショナルとREPRIEVEによる共同声明
アムネスティ・インターナショナルとREPRIEVEは本日、米政府に対し、グアンタナモ基地にある収容所を国連関係者が十分に視察できるようにし、すべての被収容者への面会を認めるよう要請した。両団体は、国連人権委員会の独立した専門家5人がグアンタナモの収容所を訪問するための条件に米政府が同意すべき期限が過ぎたことに対し、ここに改めて呼びかけるものである。
アムネスティ・インターナショナルとREPRIEVEは、この声明とともに、「テロとの戦い」の名の下で拘禁された元被収容者とその家族たちによるこれまでで最大級の会議を開き、ますます世界規模で拡大している拷問と虐待のネットワークの問題を訴えることを発表した。この土曜日から月曜日までの3日間、ロンドンで開催される会議には、国際法や医療の専門家、また著名な人権活動家が集まり、拷問や、拷問を引き起こす秘密拘禁や引渡しなどの政策について報告し、それらに反対する声を広げるよう呼びかける。
アムネスティ・インターナショナルのアイリーン・カーン事務総長は、次のように語った。
「グアンタナモ基地に拘禁されている人びとへの面会を米政府が認めないことは、まったく受け入れられません。グアンタナモは人権侵害の氷山の一角であり、またアフガニスタンのバグラム空軍基地やイラクの収容施設、世界各地にあるという秘密収容施設の連鎖の中で最も悪名高いものです。この会議で私たちは、元被収容者とその家族の勇気ある証言を通し、グアンタナモがいかに影の司法制度の発祥地となっているか、またそれが長期にわたる拘禁や、被収容者を拷問の横行が明らかな国ぐにへと移送することで支えられているという事実について、明らかにするでしょう」
REPRIEVEの法律部長であり、約40人のグアンタナモ被収容者の訴訟弁護士でもあるクライブ・スミスは、次のように述べた。
「この会議は、被収容者たちのハンガー・ストライキ開始から100日目に開催されます。私は先日グアンタナモ訪問から戻りましたが、イギリスに居住し4人のイギリス国籍の子どもの父親であるシャケル・アーメル氏からちょうど手紙を受け取ったところです。手紙には、いかに彼が虐待と屈辱を受けているかが書かれており、そのため彼は米軍に対し、被収容者に強制的に食事を摂らせることを止め、彼自身に自らの運命と死を決定させるよう訴えています。いまだにグアンタナモに拘禁されている10人の英国居住者に手を差し伸べることを拒否している英国政府は、恥を知るべきです。この会議で私たちは、グアンタナモで行なわれていることに付随して引き起こされている損害、すなわち拷問、父親を失った子どもたち、法の支配の放棄といったことについて知ることになるでしょう」
アムネスティとREPRIEVEは、市民の保護は政府の義務であると考える。しかし、「テロ」に対して「テロ」で戦うことが惨劇を引き起こしている。普遍的な人権を尊重することこそ、「テロとの戦い」における最も強力な武器となる。公正な裁判と拷問に対する絶対的な禁止が、私たちの治安を適切に支える唯一の道である。
会議に関する詳細は:
http://news.amnesty.org/pages/conference-press-eng
アムネスティ発表国際ニュース
(2005年11月18日)
AI Index: POL 30/034/2005
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