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レバノン:市民が標的に

2007年2月22日
国・地域:レバノン
トピック:危機にある個人
昨日、首都ベイルート北東部のキリスト教地区ビクファヤ近くで2台のバスが爆破されたことを、アムネスティ・インターナショナルは強く批難する。少なくとも民間人3人が死亡、約20人が負傷したとされている。意図的に民間人を標的とした攻撃は決して正当化されるものではなく、それに関与した者は人道上の最も基本的な理念を完全に無視している。

この民間人殺害を意図した攻撃はレバノンにおける治安の悪化を示している。レバノン国内の対立は激しくなりつつあり、国を破壊した1975年から1990年の内戦に次ぐ新たな紛争にいつでもなだれ込む恐れがある。先の内戦では約17000人が強制的に「失踪」させられ、何千人もの非戦闘員が死亡するなど、大規模な人権侵害が起きている。

アムネスティはレバノンの政治指導者やその他の指導者に対し、あらゆる可能な措置を取るよう求める。2007年2月13日の殺害行為がさらなる暴力を認めるものとして利用されないようにしなければならない。また、昨日の民間人に対する攻撃に関与した責任者を逮捕し、迅速かつ公正な裁きを受けさせ、また、死刑が適用されないようにしなくてはならない。

昨日の攻撃は現在の政治的緊張に火をつけるのが目的であることは明らかである。今日、2月14日はレバノン元首相ラフィク・アル=ハリリを含む22名がベイルートで車に仕掛けられた強力な爆弾で殺害されてから2年になる。この暗殺に関する国連国際独立調査委員会(UNIIIC)は、シリアとレバノンの当局者が関与していると見ている。この委員会が提案した加害者とされる者を国際法廷で裁く件についての議論が、関与したとされる6人の閣僚を辞任させ、政治的危機を引き起こしている。

2006年12月上旬以降、ヒズボラと自由愛国運動(FPM)によって指導されたデモには何千人もの人々が参加し、ヒズボラとFPMに政府内のより重要な役割を果たさせるよう、ベイルートで大規模でおおむね平和的な抗議行動を続けている。2007年1月24日からの1週間、さまざまな政治団体が武装して道路にバリケードを作ったところ、7名が殺害され、多数が負傷、または逮捕された。それに先立つ2006年11月21日ベイルートで、カターイブ(ファランジスト)党のピエール・ジュマイエル工業大臣が何者かに射殺された。

昨年夏のヒズボラとイスラエル軍との紛争によって、レバノンの緊張は高まった。この紛争では、レバノン側の約1000人の民間人とイスラエル側の43人の民間人が殺害され、何万人というレバノン人の家と民間施設が破壊された。

アムネスティ・インターナショナルは政治指導者に対し、ラフィーク・アル=ハリリ元首相暗殺の責任者の国際法廷への起訴や、新政府の構成、次回議会選挙など、不満と疑念を強めてきた未解決の課題に取り組むための枠組みをつくるよう強く求める。その体制を持続するためには、レバノン国内において、アムネスティが繰り返し訴えている司法制度の具体的な改革と、人権侵害を生む地域の不安定性に対する国際法に基づく解決策の両方が必要である。アムネスティは、レバノンの危機的状況に関与したあらゆる勢力に対し、暴力とこれに付随する人権侵害のさらなる拡大は許されないことを訴える。

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