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ネパール:真実と和解のための法案が正義の実現を阻害する恐れ

2007年8月14日
国・地域:ネパール
トピック:危機にある個人
真実と和解委員会の設置に向けた現在の提案によると、ネパールの10年にわたる紛争の被害者たちが真実と正義、そして賠償を求める権利が否定されるかもしれないと、アムネスティ・インターナショナルは本日、警告を発した。

現在検討されている真実と和解のための法律の草案について、アムネスティは詳細な覚書を出した。覚書は特に、数百人の強制的失踪を含む国際法上の犯罪の加害者に対して恩赦を与えるかのような規定を批判している。

「重大な人権侵害の加害者を裁くことができなくては、ネパールが悲劇的な歴史を繰り返す危険が非常に高い。失踪した親族の情報を心待ちにしている何百という家族にとってこれ以上の裏切りはなく、一般市民をさらに苦しめることになるだろう」と、アムネスティのアジア・太平洋部副部長ティム・パリットは語った。

また覚書は、草案に以下の点を含む深刻な欠陥がいくつもあることを浮き彫りにしている。

・ 証拠の提出により脅迫にさらされる恐れがあると家族やその他の証言しうる者が不安を抱えているにも関わらず、証人保護のための詳細な規定がない。
・ 提案された委員会は、立候補者に関する独立の審査もなく市民社会の関与もないまま、政党の推薦により政府が任命する委員で構成されるが、その独立性を確保する規定がない。
・ 委員会の報告を公開する義務、また決められた期間内にネパール議会に報告する義務について、明確にされていない。

ネパールの政府官僚、国会議員や人権NGO、その他の利害関係者、そして国際社会が、法案に関する議論を続けるための建設的貢献として、アムネスティは本日の覚書を発表した。

アムネスティは、現在の草案が、前文に掲げる目的を実現できない恐れがあることを危惧する。前文には、「法が定める範囲内で・・・重大な人権侵害と人道に対する罪に関与した個人を裁くため、免責に終止符を打ち、またそのような行為は将来においても処罰できることをすべての人びとに知らしめること」を委員会の目的の一つとすることがうたわれている。

ネパール内外の市民社会組織や被害者、人権擁護活動家、民族的少数者や弱い立場にある集団などを含めた全ての関係者との包括的協議を達成するために、ネパール政府と議会が真実と和解委員会の設置に十分な時間をかけるよう、アムネスティは要請する。

覚書の完全版(Nepal: Reconciliation does not mean impunity)は以下から参照できます。
http://web.amnesty.org/library/Index/ENGASA310062007?open&of=ENG-NPL

AI Index: ASA31/007/2007
2007年8月14日

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