- 2009年7月15日
- 国・地域:中国
- トピック:
アムネスティ・インターナショナルは、北京市の司法当局が人権派弁護士である江天勇(Jiang Tianyong)の弁護士免許を取消すとした決定を非難する。
「中国では、人権侵害の被害者を弁護する危険を冒す勇気を持った弁護士は、ほんの一握りのグループしか残っていない。人権派弁護士に対するさらなる弾圧は、法律家たちだけでなく中国の人権を守る運動に対する大きな打撃である」と、アムネスティ・インターナショナルのアジア太平洋部副部長ロジーン・ライフは語った。
中国には14万人以上の弁護士と1万4千の法律事務所があるが、人権侵害に関するケースを扱うことで危険を冒すのはごく少数の人たちである。人権侵害に関するケースには、2008年3月の抗議運動に関連して拘束されているチベット人たちに法律面の援助をすることも含まれる。これらの少数の弁護士たちは、他に法輪功修練者,平和的に表現の自由を行使したために拘束された人権擁護活動家、粉ミルク事件の被害者の家族たちなどのケースも取り扱っている。
北京市司法当局は、弁護士業務管理規定の23条(1)(3)と23条(1)(4)に抵触するとして、江天勇を含む53人の弁護士たちの免許を取消すと発表した。
司法当局はまた、北京市で活動する24人の弁護士のリストをあげ、彼らの資格を更新しないことも発表した。そのリストによるとこれらの弁護士たちは「査定不合格」とされており、その中には有名な人権派弁護士である李和平(Li Heping)、 黎雄兵(Li Xiongbing)、李春富(Li Chunfu)、王雅軍(Wang Yajun)、郭少飛(Guo Shaofei)が含まれていた。
資格無しでは、人権侵害の被害にあい正義や賠償を求める人びとのための弁護活動が制限されてしまうことになる。
アムネスティ発表国際ニュース
2009年7月15日
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