- 2012年4月16日
- 国・地域:米国
- トピック:死刑廃止
コネティカット州上院の死刑廃止決議は、極刑を廃止する議論を一歩前進させるものであると、アムネスティ・インターナショナルは語った。
法案は10時間半の議論を経て20対16で可決された。下院で承認され、マロイ知事が署名すればコネティカットは米国で17番目の死刑廃止州となる。
「コネティカットの州議員の行動は正しい。この州の人権への取り組みを前進させる上で、素晴らしいリーダーシップを発揮しました」と、アムネスティ・インターナショナルUSAの事務局長、スザンヌ・ノッセルは語った。「世界97カ国、そして米国では3の1の州で現在、死刑は廃止されています。この仲間に加わることでコネティカットはこの残虐かつ取り返しのつかない刑罰を過去のものとする勢いを加速させることになる。下院議会が本法案を速やかに可決し、マロイ知事の署名を得ることを要請します」
死刑廃止によって、浮いた経費が真の犯罪防止や犯罪被害者とその家族を支援する方策に向けるようになるだろう。
「この経費は、世界140カ国と米国16州で廃止された刑罰に充てるよりも、犯罪問題に取り組み、犠牲者を支援するという、より良い形で使うことが出来る」、とスザンヌ・ノッセルは語った。コネティカット州では、死刑に対して偏見的な見方が多く、死刑が恣意的に行われてきたことが調査で示されている。殺人被害者179人の親族は、法案を支持するという文書に署名した。
今年のアムネスティの世界の死刑報告によると、中国、イラン、イラク、サウジアラビア、そして米国というほんの一握りの国が、死刑執行数の多数を占める。米国における死刑執行は過去10年で歴史的に急減した。これは死刑には明らかな欠陥があるという意識が世間で高まっていることによるものである。1973年以来、米国140人の死刑囚が刑を免除された。
アムネスティ発表国際ニュース
2012年4月5日
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