ナイジェリア:死刑判決を受けていた少年、釈放

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2012年5月17日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ナイジェリア
トピック:危機にある個人

少年のとき死刑判決を受けたナイジェリア人、パトリック・オコロアフォアが、17年の時を経て釈放された。長年の獄中生活から釈放されたオコロアフォは、家族と再会を果たした喜びを語った。

釈放の背景には、アムネスティ・インターナショナルによる、たゆまない世界的キャンペーンがあった。

パトリック・オコロアフォアは1995年、14歳のとき、武装強盗を働いた容疑で逮捕され、16歳で死刑を宣告された。彼は首尾一貫して、無実を主張していた。

オコロアフォアの裁判は全く公正さに欠けていると考えたアムネスティは、ナイジェリア政府に対し、彼を無条件に釈放するよう、要請し続けてきた。

釈放されたオコロアフォアは、次のように語った。

「アムネスティが僕の釈放を要求し始め、アムネスティの支援者たちから送られてきた何千枚もの手紙、カード、メッセージを読んで、僕は『それほど遠くない将来に、自由になれるのではないか』という希望を持ち始めたのです」

オコロアフォアは、世界中が連帯したアムネスティの手紙書きキャンペーンに定期的に取り上げられた。彼は1万通以上のカードや、手紙を受け取った。

ナイジェリアのイモ州当局は、パトリック・オコロアフォアが最初に死刑判決を受けてから数ヵ月後、終身刑に減刑した。2001年10月、高等裁判所は、死刑判決は違法、無効であり、彼の判決を「知事の意向に沿った期間」、すなわち無期限の拘禁に変更すると宣告した。

2009年、アムネスティが彼の釈放を求めて活動を起こしてから一年後、彼の判決は10年に、翌年さらに2年に減刑された。2012年4月30日、彼はついに釈放された。

「パトリックの釈放は、すばらしいことです」と、アムネスティのナイジェリア調査官ルーシー・フリーマンは述べた。

「パトリックは公正な裁判を受けられず、司法の失策の犠牲者でした。残念なことに、ナイジェリアには、他にも公正な裁判を受けられない受刑者が数多くいます。人権侵害は、ナイジェリアの司法制度の中で広く行われています。恣意的に逮捕・拘置され、拷問や不公平な裁判を受けるといったことは、多くの受刑者が経験しています」
 

アムネスティ国際配信ニュース
2012年5月9日

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