- 2014年5月 9日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ナイジェリア
- トピック:「テロとの闘い」における人権侵害
ニャニャ郊外で起こった今回の爆破で、19名が命を落とし60名以上が負傷した。 © AFP/Getty Images
5月1日、ナイジェリアの首都アブジャ郊外での殺害を意図した車の爆破事件は、人命を無視した非情な行為である。これは、イスラム武装集団による民間人を狙った暴力行為の1つに過ぎない。当局は、これらの暴力に終止符を打つ対応を直ちに取るべきだ。
ニャニャ郊外で起こった今回の爆破で、19名が命を落とし60名以上が負傷した。いずれのグループも犯行声明を出していない。この地区ではつい3週間前、武装集団ボコ・ハラムが同様の襲撃で70名以上を殺害している。
ボコ・ハラムおよび他の武装集団は、民間人に対する違法で不毛な一連の行動を放棄すべきである。ナイジェリア当局は、一般住民を保護するためにあらゆる対策を取り、また加害者を捕えて法の裁きを受けさせねばならない。
2014年初頭以来、治安部隊とイスラム武装集団の間での闘争で、民間人1500人以上が犠牲になっている。武装集団は主に国の北東部を拠点としているが、時として首都など他の地域でも攻撃を行う。アブジャでは5月7日にアフリカ世界経済フォーラムが開催される予定となっており、事件はその直前に起きたものだ。
女子生徒の誘拐
また先月には、女子学生200名以上が武装集団に襲われ、拉致された。ボコ・ハラム(「西洋の教育は罪」という意味)などのイスラム主義集団は、過去にも同様の拉致をしてきた。
被害生徒の母親ら数百人が最近、国民議会(国会)まで行進し、当局に対して生徒の解放に向けた行動を要請する文書を手渡した。
多くの人びとが、女子生徒の即時無条件の釈放と、武装集団による民間人拉致の阻止を要求している。アムネスティは、この人たちと連帯して活動している。
拉致をする武装集団は、これが国際人道法と人権法の重大な侵害であることを知るべきであり、アムネスティは、必ずその責任者を公正な裁判で裁くよう、ナイジェリア当局に強く要求し続ける。
アムネスティ国際ニュース
2014年5月2日
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