ネパール:治安部隊がデモに発砲 多数の負傷者

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2015年9月29日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ネパール
トピック:

治安部隊が新憲法に抗議するデモ参加者に発砲し、少なくとも20人が撃たれた。

治安部隊は、暴徒化しがちなデモ参加者を抑え込むために武器や実弾を使用する。その結果、この2カ月近くで40人以上が犠牲になった。

ネパールの国家人権委員会と、アムネスティなどの市民グループによる調査で、犠牲者の多くは、治安部隊が国際法や国際基準に反して、過剰で不必要な武力を行使した結果であることが明らかになった。

アムネスティは、ネパール当局に対し、治安部隊が秩序を守り、過剰な武力行使をしないように統率するよう、強く求める。

9月21日、南部の3都市、ビラトナガール、ビルガンジ、マランガワで治安部隊とデモ隊の衝突があった。新憲法で定められた州の境界線によって、南部平原では複数の民族の居住地が分断されてしまうため、緊張が高まっていた。

7年がかりでやっと成立した新憲法は、国土を7つの連邦州に分け、宗教と無関係の共和国と定義している。少数民族は、新憲法は自分たちの立場を十分認めていないと主張し、ヒンドゥー教の活動家は、憲法はネパールをヒンドゥー国家として復興すべきだとして、双方から激しい反対を受けている。

新憲法は、基本的人権の観点から多くの不備があり、それについても至急、対応する必要がある。とりわけ、女性と社会から取り残された人びとの権利が、あいまいで、十分に保護されていない。

アムネスティ国際ニュース
2015年9月21日

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