南アフリカ:戦争犯罪の不処罰を許さない最高裁の判決

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2016年3月18日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:南アフリカ
トピック:地域紛争

南アフリカの上告最高裁判所は3月15日、同国政府が、国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状の出ているスーダンのオマル・アル=バシール大統領を逮捕してICCに引き渡さなかったのは、違法であったと判断した。法の支配を堅持し、同国の先進的な法律に則って、ジェノサイド(集団虐殺)、戦争犯罪、人道に対する罪などの不処罰に終止符を打つという強い姿勢を示す判決であり、国内・国際的な義務を怠った政府に対する痛烈な批判となった。

南アフリカ政府が昨年、アフリカ連合首脳会議でヨハネスブルグを訪れていたバシール大統領を逮捕しない決定を下したことは、ダルフール紛争で殺され自宅を追われた数十万人への背信行為である。今回の判決は、犠牲者とその家族への正義に向けた小さな一歩である。

バシール大統領の出国を決して認めてはならなかった。南アフリカ政府は、国内法とICCを軽んじた非を全面的に認め、バシール大統領が罪を逃れ続けている件に加担した事実を受け入れなければならない。

ICCはバシール大統領に対し、2009年に逮捕状を発行し、2010年にも新たな逮捕状を発行している。容疑はそれぞれ、7つの戦争犯罪と人道に対する罪、3つのジェノサイドの罪である。

にもかかわらず、南アフリカは、2015年6月13日から15日まで開かれた第24回アフリカ連合首脳会議への出席を認めた。

アムネスティ国際ニュース
2016年3月15日

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