- 2017年1月20日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:米国
- トピック:
© Mark Wilson/Getty Images
ドナルド・トランプ氏が、第45代米国大統領に就任するにあたり、アムネスティは、新大統領と閣僚に対し、米国と世界の人権を擁護する政策をとるよう強く求める。
トランプ氏は大統領として、選挙期間中に繰り返してきた悪意に満ちた発言をやめ、あらゆる人びとの人権を擁護することに尽力しなければならない。
特に求めたいのは、武力衝突や人道的危機に見舞われた人びとを保護し、人権擁護活動家を支援することだ。
私たちは今、世界的に人道危機の真っ只中にいる。暴力と不穏から逃れる人びとは、第二次世界大戦以降で最も多い。米国はこれまでずっと、庇護を求めるこうした人びとを迎え入れてきた。実際、同国は、ほぼ移民と難民により建国された国と言っていい。
米国はまた、国の内外で人権を擁護する人びとを守り、評価しなければならない。非暴力のデモ参加者、良心の囚人、ジャーナリスト、反体制派やマイノリティの人びとに対する攻撃を許してはならない。人権を擁護し、あるいは政策に反対するからといって、彼らの身の安全を奪うことは、誰にもできない。
アムネスティは、トランプ氏が選挙期間中に行った、イスラム教徒登録制の創設やイスラム教難民の入国禁止などの提言や、女性、有色人種、障がい者、LGBTI(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、インターセックス)の人びと、活動家、ジャーナリスト、政権批判者に対する攻撃的発言に、懸念を表明してきた。アムネスティはまた、次期大統領に拷問行為の禁止やグアンタナモ収容所の閉鎖を公約するよう要請してきた。
トランプ次期大統領に申し上げたい。「あなたの日々の執務室での言動と一つひとつの決定が、ご自身の政治的遺産を形成する。世界をより良い社会にするか、憎しみ、恐怖、差別に満ちたものにするかは、あなた次第だ。私たちはあなたに、憎悪を断固として非難し、人権を擁護するよう強く求める」と。
アムネスティ国際ニュース
2017年1月20日
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