- 2018年2月21日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:エジプト
- トピック:
2月8日の夜、治安部隊が、野党政党の副代表モハメド・アル=カサスさんの自宅を急襲して以来、カサスさんの行方がわからなくなっている。
シーシ政権は、これまで反政権派を抑えるために度々強制失踪(国家が個人を拘束し、その所在を明らかにしないこと)という手段を使用してきたが、今回も同様の手口を使って拘禁している可能性がある。拷問を加えるおそれもある。当局は、カサスさんを拘束しているのなら、直ちに勾留場所を明らかにし釈放すべきである。
今回の強制失踪は、表現と集会の自由の権利に対する攻撃である。
強制失踪とは、国家が個人の自由を奪い、拘束したことを否定するか所在を明らかにしない行為をいう。エジプトではこの1週間だけでも、強制失踪で3人が姿を消した。
2月4日、ジャーナリストとそのルームメートの活動家が出勤途中に姿を消した。ひと月前、そのジャーナリストの兄(弟)が、内務省国家安全保障局に呼び出され、弟(兄)の居場所や仕事内容などを尋ねられていた。
多くの被害者の家族や弁護人らが、当局に対して、被拘束者の所在を教えるよう要求してきたが、当局は、情報を一切開示してこなかった。
1月には、前参謀長のサミ・アナンさんが3月の大統領選挙への立候補を表明し、その後、拘束された。
アムネスティ国際ニュース
2018年2月9日
関連ニュースリリース
- 2023年8月24日 [国際事務局発表ニュース]
エジプト:デモ参加者虐殺から10年 人権は悪化の一途 - 2022年10月 5日 [国際事務局発表ニュース]
エジプト:人権戦略導入から1年 深まる人権危機 - 2021年2月 2日 [国際事務局発表ニュース]
エジプト:過密で感染対策もずさんな刑務所 - 2020年8月26日 [国際事務局発表ニュース]
エジプト:性暴力被害を訴えて投獄されるSNSインフルエンサー - 2020年3月17日 [国際事務局発表ニュース]
エジプト:元議員 BBCにコメントして実刑