南アフリカ:保健大臣「制度破綻は外国人のせい」

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2018年11月20日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:南アフリカ
トピック:

南アフリカのアーロン・モツォアレディ保健大臣は11月14日、「病院が異常に混雑するのも、医療保険制度がうまくいかないのも、外国人のせいだ」と語ったが、難民や移民への恥知らずな責任転嫁である。

10年近く医療保健政策を主導する立場にあったモツォアレディ大臣は、人口増に伴う保健医療の需要に対して予算増が必要など、公的医療制度が直面する問題を十分認識していたはずだ。しかし、同氏は、十分な措置を講じてこなかった。そして今になって、自分が負うべき責任を難民や移民に転嫁しているのだ。

同氏は、このような事実無根の発言で外国人嫌悪を煽るのをやめ、同国にいるすべての人びとが、質の高い医療を手軽に受けられるよう、緊急な対策を取るべきだ。

背景情報

南アフリカには、健康権を尊重し、保護し、実現させる義務がある。なぜなら、同国が批准する「経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約」、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約などの国際条約が、それらを義務付けているからだ。

健康権は、すべての人が、医療機関・施設・企業から良質のモノやサービスを公平に利用ができることを求めている。

アムネスティ国際ニュース
2018年11月15日

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