カタール:移住労働者を搾取する制度に大鉈を

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2019年10月24日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:カタール
トピック:

カタール政府は、カファラ制度を改革する法律を導入すると発表した。雇用主が移住労働者の保証人となるカファラ制度は、労働者虐待の温床となってきた。

もし抜本的改革がなされれば、外国からの労働者は、出国や転職が自由にできるようになる。

これまでも移住労働者を守るという名の下での制度改革があったが、結局、労働者への搾取や虐待はなくならなかった。今回こそ同国は、労働法を根本的に見直し、移住労働者の権利を完全に認めること、さらに法律を厳格に適用し、労働者を虐待する雇用主を処罰しなければならない。

アムネスティは、今回の政府発表の内容を慎重に精査した上で、カラファ制度の改善が期待できる施策については、早期、全面的な実施を求めていきたい。

背景情報

カタールは、およそ200万人の移住労働者を受け入れているが、国際法が保障する彼らの権利が長年侵害されているにもかかわらず、政府は十分な対策をとってこなかった。

アムネスティの最近の調査で、何百人もの移住労働者が、その訴えにもかかわらず賃金が支払われない事態が続いていることが明らかになっている。

2022年に自国が主催するサッカーワールドカップを前に、カタール政府は、各種改革の一環として、移住労働者と雇用者の争議の解決に向けて委員会を設置したが、賃金の不払いは依然、続いている。

アムネスティ国際ニュース
2019年10月16日

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