中国:香港 学生との膠着打開に平和的手段の徹底を

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2019年11月21日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:中国
トピック:

香港理工大学での警察と抗議する学生との衝突は、かつてない激しさを増し、見物人らかも負傷者を出すなど、深刻な事態になっている。

大学を包囲する警察は、退去する学生に催涙ガスやゴム弾を使用するなど、強硬姿勢を強め、学生の怒りに油を注いでいる。

ひっ迫した事態を打開する責任は、警察側にある。しかし、警察は、学内の負傷者の手当てをせず、けが人の対応にあたる医療ボランティアを拘束するなど違法な対応を取っている。

今、求められるのは、冷静で人道的な対応である。にもかかわらず、当局はデモ参加者を殴打し催涙ガスを使い、あまつさえ、実弾の使用をちらつかせている。

11月18日の早朝、警察の広報官は、「殺傷力のある武器を警官に使う抗議者には、実弾で対処する用意がある」と警告する動画をフェイスブックに投稿した。報道によれば、その後警察は威嚇射撃を行っている。

ここ数カ月間、香港警察は、大方は平和的だったデモ隊に対して過剰な力を行使してきた。この強硬姿勢こそが、事態の悪化の背景にある。

実弾使用という警告は、当局がさらなる強硬策に出るおそれがあるということであり、香港の街角で悲劇が起きる可能性が高まっているということだ。

背景情報

警察は11月17日以降、抗議学生との膠着状態が続く香港理工大学を包囲してきた。催涙ガスや放水銃の配備もしたが、学生を学外に出さない狙いがあることは、明らかだ。当局のこの対応に対して、デモ隊は火炎瓶で激しく応酬した。

学生自治体によると、学生、医療ボランティア、記者ら数百人が学内にいて、その多くは、負傷しているという。警察は、学外へ出ようとした医療ボランティアらを一斉拘束した。また、大学周辺では100人以上を拘束したと伝えられている。

アムネスティは、4月に逃亡犯条例改正案に反対する大規模デモが始まったときから、警察が過剰な力を行使してきたことに対して、第三者による捜査を求めてきた。

アムネスティ国際ニュース
2019年11月18日

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